第十一話
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だよ。
前線無敗? だからどうしたんだよ。
S級? 何だそれは!?
俺は勝つんだよ全てをかけて、命をかけてぇッ!!!
やつを倒すという前のめりになった意識と体を抑えつつ闘技場へと入る。
周りの観客席は、卍城王也戦の時よりも人数が多くなっていた。
誰もがヤツを応援しているんだろう。俺には支えてくれた剣先生、舞、夕がいる。
絶対に彼女らの前で負けたりなんかしねえよ。こちとらパワーがな、無限大なんだよッ!!
用意された白線まで俺は歩く。緊張もなく、ただ真っ直ぐに正面を見据えて待つ。
前の扉が開いた。左右同時にに開いたその扉、中央にいた大柄の男に会場のライトが光る。
ずっしりとした丸鉄のような体格は、全てを威圧するように気配を漂わせていた。
戦車いや、鉄の城をイメージするような巨体に扉はその男にとって紙のように見える。
男は歩いた。地を蹂躙するが如く剛脚は、地にいるものすべてを踏み潰しそうである。
たまらない、見るだけでも彼がどれほどの手練かということが分かる。
ヤツを倒すんだ。そして俺がやれるということを分からせてやる。
彼を睨みながらそう心のなかで唱えた。
ヤツを倒さない限り、俺は憧れのあの人にはなれない。絶対になるんだよ、あの人のように。
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