第十話
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いいでしょうか?」
その義手をガン見しながら聞く。カッコイイ義手を早く付けたかった。
「ほれ。あ、ちょっと待っておれよ。出力を弄るのにパソコンが必要なんじゃ」
手に持っていた義手を俺に渡し、先ほど義手を取ってきた部屋にパソコンを取りに行った。
試しにちょっと付けてみた。波を腕で感知するようなものらしい。
早く動かしてえ……
「では始めるぞい」
博士はパソコンに義手を接続すると、カタカタと何かを弄り始めた。
博士の説明もなくあらかじめ付けているが、何も心配はないようだ。
は、早くしてくれ……
「では動かしてみてくれ」
俺は今までの右手を動かしていたときのことを思い出し、義手を動かした。
ウィイインとロボが動くような音を立てて、手のひら関節一つ一つが動いていく。
ロボであるため少しだけぎこちないがそれは許容範囲だ。
「す、すげえ。やっぱり義手ってかっけえ……」
驚くほどまでに滑らかに動く義手に感動を隠せない。
「ではこれを持ってくれるか」
そう言いながら博士は空き缶を俺に持たせた。
掴むのにはコツがいるらしい、2回めで成功した。
少し難しいなと思ったが練習次第では元の腕とは変わらないだろう。
「うむ丁度よい設定じゃな。やっぱりワシは天才じゃ」
ふむふむと彼は頷いた。自画自賛が許されるような腕に俺は心の中で感服した。
「わかっているとは思うが、動力源はその肘関節にあるバッテリーじゃ」
俺はグットボーンにあるボタンを押した。
するとデジカメのバッテリーのように取り出せた。
ちょっとこの作りには心配になってしまう……
「あの…… 僕って結構無茶をするんですけど強度って大丈夫なんでしょうか?」
無茶苦茶に動く俺はきっと壊してしまうんだろうかと心配になってしまう。
「ほほほ、前に言ったじゃろう。これは戦闘義手、チタン製の義手じゃ。ゾウの体重にも耐えられる作りになっているぞ」
ガハハとまた自慢するように笑った。
す、すげえ……
まるでアニメじゃないか……
俺はやるぜ――この腕、そしてこの2丁の銃で……
ランク祭を勝ち抜いて見せる!!
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