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最弱能力者の英雄譚 〜二丁拳銃使いのFランカー〜
第八話
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た。
 念のためというか、喧嘩をしないようにと双方に言い、さらには5メートル以上は近づくなと釘を打った。
 扉を開けると、すぐ目の前に大きいおっぱい、いや剣先生が仁王立ちをして俺を待っていた。

「この監督様は遅れてきても謝罪は無いのか。これは余程有能な監督なんだろうな」

 そう言うと、剣先生は手をチョップするように構え、案の定、俺の頭目掛けて鋭い刃のごとく手刀が降りてきた。

「誠に申し訳ございませんでした。腹痛がひどくて」

 何気ないように真剣白刃取りをしながら、頭を下げる。
 傍から見ればプロポーズしているようにも見えなくもない。

「素直に当たっていろ、この野郎……」

 手を握りしめるように彼女の手刀を止めていたため、剣先生は俺の手ががっつり掴んでいることに気づいてしまったのか、すぐさま手を俺の両手から引き抜いた。
 そして後ろを向く、わずかに頬の色が淡い赤色に見えたが、多分気のせいだろう。

「そ、それで要件ってなんですか?」

 さすがに扉前で二人して話すのもアレなので、剣先生の机まで来て本題に入った。

「最近、ここの訓練生ではない者が誰かの寮に混じっていると、どこからか報告が入った」

 剣先生は腕を組みながら話をする。

「それは物騒なことで、警備隊は仕事してるんですかね」

 まるで他人事のように彼女に告げる。もともと嘘はうまい方なので切り抜けられるだろう。

「ふざけるのも大概にしろ。これは何だ?」

 そう言いながら彼女は一つの映像を俺に見せた。
 それは…… 俺が舞を左肩で背負い抱えて自分の家に入っている写真だった。
 完全に犯罪者のような目付き(その時はいろいろと疲れていた)に、後ろに回った手は完全にお尻をにぎるようにいや、揉んでいたのである。

「だ、誰だこいつ!! こんな変態が俺の部屋に!! こんな悪党、俺は許せねえ! 捕まえてきます」

 腕を捲りながら、この場から逃げるべく彼女を振り切ろうとした。その時、彼女の手が俺の後ろ襟橋を掴んだ。

「この大嘘つき監禁魔め!! お前がここに連れ去ったという証拠もしっかり突き止めてある!! それよりも!! やったのか、この小娘とやったのか!! このヘタレ野郎!!」

 彼女は俺の首を鷲掴み、前後へと揺らしに揺らす。頭がぐらんぐらんと動き、視界が大波に揺れている船のようになっている。

「してないでえす、してない。僕はあ、手を出してないですう」

 問題は監禁したということなのに、貞操の話は全くと違うと思うんですけど!!
 確かにお尻は触ってしまった。
 だがあのように担ぐと、どうしても触ってしまうものなんだよ。
 あー首がもげる。

「してない…… そうか」

 俺の首をおも
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