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最弱能力者の英雄譚 〜二丁拳銃使いのFランカー〜
第七話
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拉致犯罪者のような変なことを言ってしまった。一歩間違えれば変態である。

「えっ…… うん、実は私もしばらくここにいたいって思ってた」

 彼女は口を隠すように驚くと、嬉しいような感情が篭った声音で言う。

「じゃあこのニュースの真犯人は俺ってことで」

「いいねそれ」

 互いを見合わせ、双方から笑顔が出てきた。
 彼女も俺に慣れてきたんだろうかなとか、彼女の反応を見てそんなことを考えた。


『緊急特殊召集、佐部佑、職員室へ来い。繰り返す。緊急特殊召集、佐部佑、職員室へ来い』


 全土を渡る緊急の地区放送に俺の名前が呼ばれた。
 何か俺がやらかしたのかと焦る感情が湧き出てきたが。
 もしかすると…… 舞のことなんだろうか。

「佑放送で呼ばれたよね」

「そうそう、お怒りの召集だよ。ここだと誰が来るか分からないから舞も一緒に行かない?」

 こういう一方的な呼びかけには急いで行かないほうが良いと、俺の人生経験から学んでいるため、悠々と準備を始める。

「わかった、着替えとかある? 急いでたらそのままで良いけど……」

「いいよいいよ、こういうのはゆっくりでも良いんだ。着替えなんてなんでも貸してあげる」

「ありがとう、おぱんつとシャツズボンで」

「おk、おぱんつはこれしかないけど」

 俺はできるだけ新品で、小さいボクサーパンツを舞に見せる。

「あ、ちょうどいいかも…… 男の人ってこんなの履くんだね」

 広げたパンツを受け取ると、びよんびよんと横に引っ張っている。
 ちょっと彼女の息遣いが荒くなったような気がしたが、多分気のせいだろう。

「トイレで着替えてくる。すぐ終わるから待っててね」

 マジマジとパンツを見ながら、くるっとトイレの方向へと回るとドアを開けトイレに入った。
 さ、さすがに着替え姿を見せる、完全未防備な女の子では無いよなと、ガッカリとまではいかないが、少しばかりしょんぼりした。
 そんなことを期待していた俺という存在には、もっと悲しくなったが。

 そうして少しして彼女が出てきた。「どう?」と聞いてきたが、ふくよかとも言えないボディが完璧すぎて、いくらダボダボの男物の服を着ていても、その魅惑の体は浮き出てくるんだなと、素晴らしい、現代のほこ×たてを見た。
 そういえば、あの番組っていつの間にか消えてしまったよな。
 詳しくテレビを見ていなかったから、どんな内容の番組だったかなんて覚えてないけど。

「可愛い子って何を着ても可愛いんだね」

 お世辞ではない本音を、脊髄反射のように彼女に言う。

「ありがとう、嬉しい」

 彼女、そのままの表情でもかわいい、なんて当たり前のことなんだけど、俺の言葉に反応して、恥じら
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