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最弱能力者の英雄譚 〜二丁拳銃使いのFランカー〜
第七話
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この大きさの本棚、部屋の端っこには小さいテーブルが有り、そこにノートパソコンが置かれてある。
 そしてその正面に、今彼女が寝ているベットがある。

 パソコンは、俺のランク(特別枠)では買えないような代物で、月末に集められるジャンク品を、俺が修理をして使えるようにしたものだ。
 ネット回線は隣のBランクアパートのコードを引っ張ってきて使っている。
 なので通信速度が遅くなるが、これはしかたあるまい。

「狭いけど…… 落ち着く」

 彼女は膝を抱きかかえるように寝ると、布団をくるっと体に包む、彼女は布団に顔を埋めていた。
 あまりの可愛さに思わず俺は小動物を触るように撫でる。
 にょきっと顔を出し俺の撫でる動作を見ていた彼女。こうされるのは満更でもないようだ。「ご飯食べようか」と彼女の頭を優しく触りながら聞く。
 彼女は小さく頷いた。俺の料理は彼女の口に合うだろうか。


 一人昼食を食べた俺は、彼女とテレビを見ていた。彼女は一心不乱にご飯を食べている。
 お昼のバラエティー番組が終わった直後、緊急ニュースが写り込んだ。

「昨晩未明、来望財閥の来望舞さん16歳が何者かに拉致されました。犯人は不明とのことです。来望さんの自宅からの中継が繋がっています。太田さん太田さん」

 ニュースで写り込んだ、「えっ!」とスプーンを落としながら、穴が空いた豪邸の映像にに彼女は目を丸くしていた。

「私の家じゃん!! ついに私にもテレビデビューきた」

 急に目が輝き出しガッツポーズをしだした。

「なんだよそれ!! 初めてがこんなので嬉しいのかよ!? お嬢さん誘拐されたんだよ!!」

 なんともまあツッコミを入れたわけだが、彼女はニヤニヤしている。

「えへへ、でもほら私かわいい」

 と見ると彼女の学ラン姿の写真がニュースで使われていた。
 写真の端っこには17歳と書かれており、俺と同い年ということに少しばかり驚いた。

「高校生ってやつなの? その……舞さんは」

 いきなり名前で呼ぶなんてどうも馴れ馴れしいんじゃないだろうかと思いながら、彼女の名前をたどたどしく読んだ。

「そうJKだよ。舞って読んでいい」

 名前で呼ぶ許可が降りて、嬉しいなとかそんなことを思ってしまった。
 お返しになんておかしいとは思うけど、俺のことも名前で呼ばせても。

「俺も佑って読んでくれ」

 キメ顔ともいかずとも、少しばかり彼女の反応が気になりながら顔を見る。

「わかった佑」

 ぎこちない彼女の笑顔が見えた。それも可愛く見える。
 これが、この感情が、恋をしたってことなんだろうか。

「俺ってさ、舞としばらく一緒にいたいと思ってるんだけど、舞は家に帰りたい?」

 勢いで
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