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最弱能力者の英雄譚 〜二丁拳銃使いのFランカー〜
第四話
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弱が最強に勝っているという願望めいた現実が俺の目の前に広がっていたため、俺の本性にも近い小悪党振りが、表の感情になって現れたのだ。

 気持ちいい、今一瞬のために俺は生きてきたんだと、”生きる意味”というものを実感できた。
 今までさんざん虐げられ、軽んじられ、バカにされ、罵倒され、権利を剥奪され、住む場所さえも奪われ、ボロ雑巾のような扱いをされて、今こうして最強とも言える相手に、悠々としてるのはたまらなく気持ちがいい。

 たまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらないたまらない。

 俺は無能力者。それが才能頼りの有象無象よりも強いという現実が、俺の生涯今までに押し付けていた負の感情が放出される。
 脳の興奮作用の物質が限界を突き抜けて、俺の体中へと駆け回る。

 俺の反逆の見せしめに、まずはこいつの首を取ろう。

 気の油断は後の大惨事と剣先生が言っていたが、今の俺には全くと浮かばず、目の前の現実にただ興奮しているだけのクソ人間となっていた。







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