第103話 張純の首
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来は族長に纏めて褒美を渡すのだが、勲功一位のお前には特別に褒美をやろう。望みを言え」
巣厳との会話を終えた冥琳は無臣に向き直り言いました。
「冥琳、それなら私が既に聞いている。彼女の希望は私の直臣になりたいそうだ」
「なっ! なんですって! それは真なのですか? 貴様っ! 分を弁えろ」
冥琳は無臣を睨みつけ、烈火の如く怒りました。
「この人はいいって言ったけど」
無臣は私を指差し言いました。
「その言葉使いは止めろと言っただろう。冥琳、そういうことだ。彼女は私の親衛隊に兵卒として配属させる。無臣は見ての通り、礼節を録に知らない。任務に支障が出ないように、厳しく指導してやってくれ」
私は無臣を頭が痛そうに一瞥すると、冥琳を見て言いました。
「何故、こんな得体の知れない者を親衛隊の兵士なさるのですか? 幾ら、大功を上げたとはいえ、破格ではないですか!」
「約束してしまった以上、仕方ないだろ。君主たるもの一度口にした発言は撤回できない」
私は冥琳に殺し文句を言いました。
「はあぁ・・・・・・、一度ご相談してくださって欲しかったです。分かりました・・・・・・」
私の言葉に冥琳は深いため息をつくと肯定の返事をしました。
「無臣、明日から厳しく指導するから心得ておけ。今のままでは正宗様が恥をかくことになる」
冥琳は無臣に向き直り、厳しい表情で言いました。
「分かった」
「分かったじゃない! 『分かりました』と、言い直しなさい!」
冥琳は早速指導を始めました。
「分かりました」
無臣は冥琳の指導を素直に聞き入れました。
無臣を直臣に取り立てましたが、どんな武将になるでしょうね。
武の方はよく分かりませんが、それなりの腕は持っているでしょう。
できれば、泉の副官になる位ならいいのですが・・・・・・。
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