最終章:無限の可能性
第265話「天巫女の本領」
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けていた。
だが、そこに変化が訪れる。
「星に願いを……!“星天を照らせ天の祈りよ”!!」
司に“祈り”が集束し、眩い光に包まれた。
それに神が気づいた時にはもう遅かった。
「ぅ、ぁああああああああああああああっ!!?」
光が膨れ上がり、それを前に神は何も出来なかった。
集束した“祈り”が、逃がすまいと神達をその場に縫い付けたのだ。
加え、“支配”していたモノ全てが“祈り”によって解き放たれた。
回避もできず、司の行動も阻止出来なくなった神達は、そのまま光に呑まれる。
「………」
光が収まった時には、周囲に誰もいなかった。
だが、司は下を睨むように見た直後、転移で移動した。
「はぁっ!!」
シュラインの一突きと共に、極光を上空へ向けて放つ。
その先には、瀕死になっていた“支配の性質”の神がいた。
「―――――」
司の攻撃を耐えたとはいえ、既に瀕死。
追撃を耐える事も出来ないまま、今度こそ確実に倒し切る事に成功した。
「……ふぅ……これが、悪神の力……」
勝利したとはいえ、洗脳されただけの神との違いに司は戦慄していた。
世界そのものの“領域”によるバックアップがなければ、勝てるかわからない戦いになっていたと思える程だった。
「……大丈夫。感覚は掴んだ」
それでも、大丈夫だと司は自身を奮い立たせる。
この戦いは、飽くまで前座。
本当の戦いは神界に突入してからなのだ。
そのためにも、今恐れ戦く訳にはいかなかった。
「(それに、これなら上手くいく)」
もう一つ、司にとって大丈夫だと思える理由があった。
先日の間に考えておいた、弱点を突く敵への対策だ。
その対策の一端を、司は今回の戦いで使っていた。
結果、これならば行けると、自信の後押しにできたのだ。
「……あっ、そうだ。優奈ちゃんと祈梨さんは……」
ふと、二人はまだ戦っているはずだと、視線を向ける。
“支配の性質”の神達以外を請け負っているため、多勢に無勢かもしれない。
そう考えての心配だったが……
「……そりゃあ、違う存在になっても元は優輝君だもんね……。祈梨さんも、天巫女としては私よりも上だし、心配する程じゃなかったね……」
そこには、完全に優勢になっている優奈と祈梨の姿があった。
一度ほとんど全滅させたのだろう。今いる敵は、見覚えのない者ばかりだった。
「『終わったわね?だったら、こっちに戻ってきなさい』」
「『了解。優奈ちゃんはこのまま私達の護衛?』」
肩透かしを食らっていた司に、優奈の念話が届く。
「『ええ。後は貴
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