最終章:無限の可能性
第265話「天巫女の本領」
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目の前に降りてきた。
「私がフォローするわ。その間に、さっさと制御出来るようにしなさい」
「優奈ちゃん!?」
そう。戦いを終え、援軍にやってきた優奈だった。
衝撃を直接創造し、“天使”を弾き飛ばしたのだ。
「そちらはもういいのですか?」
「ええ。大方終わらせてきたわ。優輝達も、各自別の場所に向かったわよ」
肉薄してきた“天使”の攻撃を全て捌きつつ、優奈は祈梨の問いに答える。
祈梨も周囲の“天使”を極光で薙ぎ払いつつ、司の露払いをしていた。
「……ありがとう、優奈ちゃん」
そして、司が周囲一帯を祈りの力で叩き潰す、
それは、まさに“理不尽な暴力”とも言うべき圧倒的な力だった。
回避もままならず、周囲の神々は上空から叩き落される。
「おっと、させないわよ?」
「くっ……!」
すぐさま転移で復帰し、同時に仕掛けてきた“天使”を優奈が止める。
集束する祈りの力を、一部とはいえど扱う司を厄介と見ている事は丸わかりだったため、優奈もどう動けばいいのかよくわかっていた。
「近づけない……!」
「近づかさせませんよ。私達の“祈り”の“領域”に、そう易々と踏み込めると思わない事ですね。……尤も、そちらの“性質”が抑えられている時点で、出来ると思えないですが」
近接攻撃は優奈が、他は司と祈梨の祈りで防がれる。
展開されていた淡い力場はさらに広がり、より強く敵の“性質”を抑え込む。
世界そのものの“領域”で既に“性質”が相殺されているため、思うように戦えない“天使”が続出していた。
「シッ!」
「そこ!」
そして、当然ながらそんな“天使”を優奈達は見逃さない。
弱った敵からどんどん数を減らしていく。
特に、集束させた祈りの極光は、ほぼ一撃で“領域”を砕く程だ。
それほどまでに、世界中の祈りを集束させた力は凄まじかった。
「ッ―――!?」
……それ故に、その力を阻止するための悪神も現れた。
「せ、制御、が……!?」
多くの神々を屠り、膨大な力の制御にも慣れたタイミングだった。
途端に、集束する“祈り”が乱れた。
「上よ!」
優奈の声に、司は上を向く。
そこには、複数の“天使”と、その主である神がいた。
「くっ!」
すぐさま司が極光を放つ。
同時に、優奈が転移で仕掛け、祈梨はその二人を守るように残りの敵を相手にする。
「なっ……!?」
咄嗟の行動としては、あながち間違ってはいなかった。
しかし、その上で優奈は驚愕する。
神に向けて放たれた司の一撃が、転移した優奈に向かってきたのだ。
「『司!今のどうなってい
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