天使とラブソングを……?(第6幕)
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
、いきなり城のプライベートエリアに来いと言っても、一人だと大変だと思うんだ。だから明日もマリピエの練習でピエッサちゃんも城に来るだろうから、その時一緒に来てくれるかな?」
「も、勿論私は問題ありません!」
「ありがとう。でも学校が終わってからで良いからね。無理して学校休んで午前中から来られても、僕も一応仕事してるからさ」
「りょ、了解致しました!」
ピエちゃんの焦りようからすると、午前中から来るつもりだったな。
思わず笑ってしまう……が、ちょっと彼女に睨まれた(笑)
「そうだレクルト……デートの邪魔をした詫びに、ここの食事代を経費で請求して良いよ。領収書は絶対に必要だけど」
ピエちゃんに睨まれた僕をフォローしてくれてなのか、とんでもない提案を陛下はしてきた。
「い、良いんですか……税金を個人のデート代に使ってしまっても!?」
「……………そうか、税金になるのか。それは〜……拙いな」
あ……余計なこと言ったかな?
「今の取り消し! 忘れてくれレクルト大将」
「は、はい……」
失敗したぁ〜……
「ピエッサちゃん」
「は、はい!?」
突然真面目な顔でピエちゃんの名を呼ぶ。
「領収書があるのなら、今日のデート代を全額経費として請求することを、王様として命令する!」
「はぁ!? い、良いんですか……今、税金で個人のデート代は賄えないと仰ったではありませんか!」
「ピエッサちゃん……君は何時から公務員になった?」
「え? わ、私は公務員では無いですけど……あ!」
そういう事か!
「ピエッサちゃんはウルフ・アレフガルドという人物に個人的に雇われてるだけで、グランバニア王家が雇ってる訳では無い。ウルフ宰相の給料は税金から捻出されてるけど、アイツが受け取った後は個人の資産だ。あのガキがポケットマネーで何しようが知ったことでは無い」
「でも良いんですかね?」
「おや……王様の命令に逆らうつもり?」
そりゃ逆らえないな(笑)
「もしこの命令に従わなかったら、罰として君らの夜の営みを赤裸々に発表してもらうからね……皆の前で(笑)」
「それは従わない訳にはまいりませんね!」
「そういう事」
陛下はニッコリと微笑み立ち上がる。
そして優雅な動作で店から出て行った。
「これは失敗したわね……お昼も領収書を発行して貰えば良かったわ」
「この店以降で挽回しようよ」
「テイクアウトは出来るのかしら?」
「取り敢えず食べるだけ食べてから聞いてみよう」
僕とピエちゃんは頷き合ってから慌ててメニューを開く。
これは忙しくなってきたぞ!
そうだ……ヴィンテージのワインもボトルで注文しよう!
『この店で一番高いワインを!』
なんてね。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ