天使とラブソングを……?(第6幕)
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にね」
「そ、そういう事でしたか……」
「そ。明日学校に会いに行くって事も出来るんだけど、僕の我が儘で出来れば今日中に会いたいだけ。君らには迷惑をかけて悪いけどね」
「い、いえ……迷惑だなんて微塵も! ね、レッ君」
「え、あ……うん」
本当は一瞬思った。
「あはははは、お前は本当に思ってる事を顔に出すな。ウルフが重宝してたぞお前の事(笑)」
「は、はぁ……き、気を付けます」
ウルフ君に良い様に扱われてるのは知ってたけど……
「で、アイリーンちゃんなんだけど、今日何所に行けば会える?」
「そうですね……中央西地区にあるナイトバー“ナハト・クナイペ”で働いてます。あの店で、ピアノの弾き語りをして稼いでますよ」
「ああ場所は知ってるぅ。結構高級店だよね。流石だな……」
「彼女、例の事件以降は心を入れ替えて、作詞作曲が出来ない事を受け入れたんです。なので彼女の作曲力を期待してパトロンになってくれた金持ちと別れて働く事にしたんですよ」
「どっかの小娘に爪の垢を煎じて飲ませたいほどの努力家だな(笑)」
「は、はぁ……ソ、ソウデスネ」
そのどっかの小娘は、目の前の人の娘だから、返す言葉にとても困る。
「きょ、今日もアイリーンは出勤してますよ。もう今頃は演奏してるんじゃないですかね!」
話を変えたいピエちゃんはアイリーンの話題に軌道修正を試みる。
陛下もそれが分かったのか、小さく肩を竦めて笑顔だった。
「じゃぁ行ってみるよ。悪かったねデートの邪魔をしちゃって」
「い、いえ……そんな事ございませんから!」
「そうですよ陛下。陛下の家臣である以上このくらいは慣れております」
「あはははは(爆笑) サラッと嫌味を言うその性格、良いね! だからウルフに気に入られたんだ」
「そ、そうか……この性格の所為で貧乏クジを引いてるんですね」
トホホな事実を今知った。
「ど、如何な用件でアイリーンを探してたんですか!?」
僕のナチュラルな嫌味の話を逸らす為か、ピエちゃんが話題を戻す努力に出た。
そうか……一般人からすると、王族に嫌味を言う行為はドン引きなんだな。この王家に慣れすぎて忘れてたよ。
「うん。ちょっと個人的に仕事の依頼があってね。本当に個人的だから、王家……いや、国家は関係ないんだけどね」
「はぁ……陛下も色々とお忙しい様ですね」
「う〜ん……まぁ色々ね」
何か複雑な表情をした後、苦笑いで返す陛下。
また面倒事なのだろうな。
「あ、そうだ。ピエッサちゃんにもう一個お願いがあってさ……」
「わ、私にですか!?」
間違いなく面倒事だろう。
「この後アイリーンちゃんに会うんだけど、詳しい仕事内容は話せないんだよね。だから明日城に来てもらおうと思うんだけど
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