ターン35 家紋町の戦い(前)
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かりのカードを発動する。
「さて、と。永続魔法、ドン・サウザンドの契約を発動。発動時の処理として、全てのプレイヤーは1000のライフを支払いカードを1枚ドローする」
男 LP4000→3000
八卦 LP4000→3000
竹丸 LP4000→3000
変則的なドローソースによって、3人のプレイヤーがそれぞれ手札を補充する。しかしメタルフォーゼ使いの男が倒れたことにより不審者サイドは実質2対1、無差別にドローを行うこのカードでは単純に考えても発動した男にとってディスアドバンテージとなるはずである。それを意に介さぬほどに自信があるのか、そんなことを言っていられないほど手札が悪いのか……やはりマスクの下の視線からは、少女には何も読み取れなかった。
「そしてドン・サウザンドの契約が存在する限り全てのプレイヤーはドローカードを公開しなければならず、この効果によって魔法カードを見せているプレイヤーはモンスターの通常召喚が不可能となる。俺の引いたカードは……永続トラップ、量子猫だ」
「……魔法カード、戦士の生還です」
「え、えっと、グレイドル・アリゲーター!モンスターカード、です」
三者三様のドローカードを公開し、互いにそれに目を通す。召喚不可のデメリットが発生したのは八卦のみだった。
「量子猫を含む3枚のカードをセット。ターンエンドだ」
「私のターン、ドローします」
「ドン・サウザンドの契約の効果。そのカードも見せてもらおう」
普段の調子で裏向きにカードを引いた竹丸に、口調こそ穏やかだが鋭い指摘が飛ぶ。ビクリと震え萎縮しながらもおずおずと表に向けたカードは、グレイドル・イーグル。またしてもモンスターカードであるため、召喚不可のデメリットはない。
「も、モンスターをセットします。ターンエンドです」
そして伏せられたのは、先ほどドローさせられたグレイドル・アリゲーター。非公開情報からの奇襲という最大のチャンスを失ったのは、竹丸にとってはかなりの痛手である。
そしてそれがわかってしまうからこそ、もうひとりの少女の心には焦りが生まれる。
「任せてください、竹丸さん。私のターンです!ドローカードは……通常魔法、ミラクル・フュージョンです」
しかし思いが空回りしたのか、またしても引いたカードは通常魔法。先に引いた戦士の生還もあわせ、この2枚を使い切らないことには通常召喚が不可能。素早く手札と墓地のカードを頭に思い浮かべ、いかにしてこの縛りを解除するかを考える。
「……でしたら!まずは戦士の生還を発動、墓地に存在する戦士族モンスターを手札に戻します。帰ってきてください、オネスティ・ネオス!そしてこのオネスティ・ネオスを捨て、このターンもクノスぺの……」
「トラップ発動、|墓穴《
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