ターン35 家紋町の戦い(前)
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いからと自分を人質にとるという行為がまだまだ青い少女の正義には我慢のならない行為だったし、それでお姉様に迷惑がかかるだろうということを考えるだけで胃が縮み上がる。さらに今は自分だけではなく、全く関係のない竹丸まで巻き込んでしまっている。デュエルをするたびに毎回変なことに巻き込まれ、この親友がデュエルを怖がってしまったらどう責任を取ってくれるのだろうか。要するに今、糸巻のいない心細さをひと先ず脇に押しのけることができる程度には少女も真剣に怒っていたのだ。
「私のターン。魔法カード、融合を発動!手札のE・HEROであるシャドー・ミスト、そして地属性の薔薇恋人で融合をします。英雄の蕾、今ここに開花する。龍脈の大輪よ咲き誇れ!融合召喚、E・HERO ガイア!」
ゴルドライバーと対峙するように床を破って地中から現れたのは、黒い大地の巨体を持つ巨漢のヒーロー。地属性というクノスぺと一致した属性を素材として要求する都合上、いわゆる属性HEROの中でも特にこの少女が愛用する融合の1体である。
E・HERO ガイア 攻2200
「E・HERO ガイア、融合召喚成功時に相手モンスターの攻撃力の半分を吸収できるってんだろ?へっ、俺の話を聞いてなかったのか?メタモルFとセッティング済みのメタルフォーゼがある限り、そんなモンスター効果は聞かないんだよ!」
「申し訳ありませんが、うるさいので黙っていてください!シャドー・ミストが墓地に送られた時、デッキから更なる仲間1体を手札に加えることができます。この効果で……」
「サーチは通せないなあ!手札から灰流うららの効果発動、そのサーチ効果は無効となるぜ」
どこからともなく灰の色をした桜吹雪が舞い上がり、八卦の姿を包み込む。しかしサーチを封じられてなお、その表情に焦りの色はない。
「問題ありません。でしたら魔法カード、E−エマージェンシーコールを発動します!これによりデッキからE・HEROの1体、オネスティ・ネオスを手札に。そして墓地の薔薇恋人を除外し、効果発動です。手札から植物族1体を、このターンのみトラップへの耐性を付与したうえで特殊召喚します。来てください、私の信じる最強のヒーロー。クノスぺ特殊召喚です!」
E・HERO クノスぺ 攻600
そして満を持して呼びだされる蕾のヒーロー、少女のエースオブエース。普段の彼女ならばここで地獄の暴走召喚からの必殺コンボへと繋ぐのがお決まりの流れだが、今日の流れは一味違う。
「魔法カード、ヒーローハートを発動します。クノスぺの攻撃力はこのターン半分となり、2回攻撃が行えますよ」
E・HERO クノスぺ 攻600→300
「2回攻撃ぃ?おいおい、攻撃力半分じゃ意味ないだろ?し
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