暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga17-D侵撃のT.C.〜4th wave〜
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く見かけた軍服に身を包んだ、指名手配犯アーサー(仮)となった。
『こちらシグナム。指名手配犯、T.C.構成員を視認! 交戦に入ります!』
『こちら本部。了解しましたシグナム一尉。ご武運を』
本部との通信が切れる。召喚者アーサー(仮)は「なるほど。少しばかり調査が足りなかったようだ」と嘆息し、整えられた金色の髪を掻きながら周囲をチラリと見回した。我々の周囲では召喚獣を相手に善戦する首都防衛隊員や騎士の姿。アーサー(仮)は魔術師らしいが、召喚獣には神秘の無い魔法でも通用するようだ。
「召喚獣の召喚を解除し、大人しく縛に就け」
「断る。貴様とて投降を促したところで俺が素直に聞くとは思っていないだろうに」
――震天弓――
稲光、轟音と共に奴の左手に創り出されたのは雷光の大弓。奴が弓を構える前に再度「カートリッジロード!」をし、“レヴァンティン”の刀身に蒼炎の混じる炎を纏わせる。すかさず「紫電一閃!」と一足飛びで接近しつつ振り払う。
「面白い。来るがいい!」
奴が私との間の渦を発生させたため地面を蹴って跳躍。背後に降り立つ前に空中で“レヴァンティン”を振るった。奴は雷弓を盾にすることで刃を防いだが、炎はしっかりと当たっている。右肩を燃やす炎をはたいて消そうとしている奴の背後に立ち、「二連!」もう二撃目を振るうのだが、奴は渦の中へと飛び降りることで回避した。
『アギト、来てくれ。ユニゾンで一気に決めたい』
『おう! 指揮を引き継がせてから行くぜ!』
アギトには私の代わりに隊の指揮を任せていたからな。アギトも頼もしくなったものだ。そう感動していると、「新手の召喚獣が召喚され始めました!」と至る所からそんな声が上がる。召喚魔法陣ではなく、奴が飛び込んだ渦と同じようなものが地面に複数出現し、そこから漏れなく巨大な狼、バッファロー、白熊、象、それに何十羽というペンギンが飛び出してきた。
「なんだ・・・!?」
急速に渦が50mほどにまで拡がった。渦に呑まれないように飛行魔法で体を浮かしたところで、「さぁ行くぞ!」と渦の中より奴の声がした。渦から翠色の魔力が噴き出すと共に巨大なハサミが現れ、さらにその全体も這い出てきた。
「サソリ・・・!」
見た目は45mほどの巨大なサソリだが生物とは違うというのは判る。サソリの形をした鎧とでも言うのか、明らかに金属質。いやそれよりも「私はコイツを知っている・・・?」と既視感を覚えたことに胸がざわつく。見たことはないはずなのだが、このサソリが何をするのかがなんとなく判る。
「黒鎧の毒精フォヴニス。そこらで暴れている下等な召喚獣とはわけが違うぞ?」
「ああ。そうだろうな」
フォヴニスという名のサソリから放たれている本能的な恐怖感は、ただの
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