第百六十四話 土佐沖にてその十四
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「大好きやしな」
「それでやな」
「尚更楽しみや」
西瓜も食べられるからだというのだ。
「ほんまにな」
「そやねんな」
「ああ、お素麺に麦茶に西瓜」
「日本の夏の豪華なトリオやな」
「これだけ揃ってたら」
まさにという口調での言葉だった。
「僕はもう何もいらんわ」
「そうか、しかしな」
「しかし?」
「栄養には気をつけるんや」
こちらのことはとだ、芥川は中里に注意する様に話した。
「お素麺も西瓜もな」
「実はあんまり栄養がないからやな」
「そやからそういうのばっかり食べてるとな」
「夏バテするか」
「そや、それでや」
芥川は中里にさらに話した。
「しっかりと栄養のあるもんも食べる」
「お野菜とかお肉もやな」
「お魚もな、牛乳を飲むのもええ」
「牛乳は栄養の塊やしな」
「夏バテでも牛乳をどんどん飲んでるとな」
それでというのだ。
「かなりちゃうからな」
「蛋白質にカルシウムにな」
「ほんまに栄養の塊やからな」
「そこに野菜ジュースも飲めばええか」
「ああ、食欲がなくても」
それでもというのだ。
「しっかりとな」
「栄養も摂ることやな」
「そして食べれんでも」
その場合でもというのだ。
「飲む」
「最低限でもか」
「そや、一番ええのは食べることでも」
それでもというのだ。
「やっぱりな」
「それが無理やったらやな」
「飲むこともな」
このこともというのだ。
「することや」
「それで栄養を摂ってやな」
「夏バテにも向かうことや」
「牛乳とか野菜ジュースか」
「野菜ジュースのところを果物ジュースでもええし」
芥川はさらに話した。
「豆乳もええで」
「ああ、豆乳な」
「自分豆乳どないや」
「好きや」
中里はにこりと笑って答えた。
「結構以上にな」
「そやねんな」
「普通に飲めるわ」
「それはええことや」
「元々お豆腐好きやしな」
それでというのだ。
「豆乳も好きや」
「ほな豆乳もあったら飲んでな」
「体力保つんやな」
「普通にお水とか飲んでるだけやとあかん」
「水分補給でも栄養を摂る」
「そうしていくんや、夏バテは甘く見たらあかん」
「栄養摂取は飲んでもやな、食べられんでも」
また言う中里だった。
「飲む、そしてやな」
「日本の夏に立ち向かうんや」
「そういうことやな」
「ああ、まあ自分は夏でも普通に食べるな」
「夏野菜のカレーとかすき焼きとかな」
「好きか」
「ああ、暑い時に暑いもん食うて」
そしてというのだ。
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