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夢幻水滸伝
第百六十四話 土佐沖にてその十一
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「どうも」
「あっしは寿司は好きでも馴れ寿司はどうも」
 有島は今は素麺を食べながら馴れ寿司について述べた。
「癖が強くて」
「鮒寿司とかも」
 千歳も言ってきた。
「癖が強くて」
「小林ちゃんも苦手で」
「どうにもね」
 千歳は有島に答えた。
「お寿司は好きでも」
「癖が強いので」
「どうにも」
「とはいっても握り寿司は元々あれだよ」
 麻友は馴れ寿司について否定的な二人に話した。
「馴れ寿司の代わりだからね」
「馴れ寿司は作ることに時間がかかりますね」
「そう、だからすぐに作れて食べられる握り寿司を作ったんだよ」
「それでお店に出したら大人気で」
「定着したんだよ」
 そうだったというのだ。
「起きた世界じゃね」
「だから馴れ寿司を否定することもですね」
「ちょっと出来ないものがあるよ」
「握り寿司のことを思えば」
「どうにもね」
「お寿司はええな」
 麻里佳は今は素麺を食べつつ寿司の話をした。
「魚介類好きやと幾らでも食べられるわ」
「あんたお魚好きだしね」
「特に生がや」
「それでお寿司好きだね」
「そやから今も言うてるねん」
「そういうことだね」
「まあお魚は煮ても焼いても好きで」
 それでというのだ。
「お鍋もや」
「好きだね」
「そや、それで特に生が好きで」
「お寿司も好きで」
「戦の後食いたくなったわ」
「その言葉は禁句ですよ」
 雅は笑って話した麻里佳にこう突っ込みを入れた、その突っ込みは剣呑なものはないが確かな忠告があった。
「こうした時は」
「ああ、フラグやな」
「はい、それになりますので」
 だからだというのだ。
「あまり、です」
「言わんことやな」
「変なフラグは立てますと」
「後々嫌なことになるな」
「ですから」
 それが為にというのだ。
「言われないことです」
「そういうことやな」
「はい、今はそうしたことを言われず」
 そのうえでというのだ。
「お素麺を楽しみましょう」
「ほなな」
「このお素麺も美味しいですし」
 雅も素麺を食べている、つゆの中には摩り下ろした生姜に梅がありその味も素麺に入れてそのうえで食べている。
「今は、です」
「確かにこのお素麺美味しいな」
「左様ですね」
「こっちも幾らでも食べられるわ」
「暑い時は素麺だが」
 滝沢も素麺を食べつつ言う。
「三輪素麺は確かにいいな」
「ここまで美味しいお素麺もそうそうないわね」
 武者小路も食べつつ言う。
「日本一じゃないかしら」
「というか大和って結構美味しいものあるとよ」
 純奈ははっきりと言い切った。
「さっき四人が挙げたもん以外に吉野葛とかもあるとよ」
「あれね」
「そうたい、あれたい」
「あれは確かに美味しい
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