第百六十四話 土佐沖にてその三
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「ほんまに」
「ああ、それはな」
「そやからね」
「勝つな」
「ええ、この戦で勝ったら太平洋と地下世界の覇者はあたい達よ」
アレンカールはそうなることも話した。
「そやからね」
「勝っていこうな」
ルルフォはそのアレンカールに笑って応えた。
「是非」
「そうしていくわよ」
「絶対にな」
「地の利はあちらにあるけれど」
即ち日本にというのだ。
「数はこっちの方が多いからね」
「勝機は充分にある、いや」
「ええ、そうでしょ」
「充分以上やな」
ルルフォはにやりと笑ってアレンカールに促される形で自分の言葉を訂正した。そこには確かな自信があった。
「まさに」
「技術はこっちの方が低くてね」
「星のモンも少なくても」
「軍の数が違うから」
このことが非常に大きい為にというのだ。
「勝てるわ」
「そやな」
「奇襲を防いだら後はそのまま数で押し潰す」
インペルは強い声で言い切った。
「そうすればええ」
「そう、そこから堂々とね」
「戦ってやな」
「日本軍六十万をねじ伏せるのよ」
「こちらの千百万でな」
「そうしてやるわ、そして勝って」
そのうえでというのだ。
「あたし達が中心になるわ」
「そうなるわ、ただな」
インペルはアレンカールの話を聞いてこうも言った。
「私達が軸になると言っても」
「そう、他の勢力は仲間として一緒にやっていくから」
「他の勢力が統一した場合と変わらんな」
「というか変わるところは」
それはというと。
「別にね」
「ないな」
「実はね」
そうだというのだ。
「あたいが棟梁になるけれど」
「それ以外は」
「これがね、神星の十人は軸だし」
アレンカールはさらに言った。
「太宰ちゃんに内政頑張ってもらうし」
「やっぱり内政はあいつか」
「もう彼なくしてね」
それこそというのだ。
「統一した後の政は考えられないわ」
「ほんまにそやな」
「それで他の子達にしても」
「やってもらうことは変わらんか」
「ええ、例えばあんたは吉川ちゃんと一緒に水軍取り仕切ってもらうけれど」
それがというのだ。
「このこともね」
「他の勢力が統一した場合も同じやな」
「というかあんたに水軍やってもらわへんと」
提督という職業にある彼にというのだ、文字通り水軍を動かす職業であるからであることは言うまでもない。
「誰が水軍動かすか」
「そうなるからやな」
「適材適所よ」
何といってもというのだ。
「そやからね」
「私はやな」
「そっちを主にやってもらうわ」
「水軍を動かしてくか」
「そうしてもらうからね」
「それで他のモンもか」
「それぞれ適した場所で働いてもらうわ」
そうしてもらうというのだ。
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