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夢幻水滸伝
第百六十四話 土佐沖にてその一
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               第百六十四話  土佐沖にて
 アレンカールは今の自分達がいる場所を確かめてからインペルに言った。今彼はエルドラドの天主の最上階に連合の星の者達を集めて話をしていた。
「二日後にはね」
「日本近海に入るわ」
 インペルはアレンカールに答えた。
「そうなるわ」
「そうなればね」
「そや、日本と戦うで」
「そうなるわね」
「まさか日本が残るとは思わんかったけどな」
 シャーデーはどうかという顔で言ってきた。
「最後までな」
「あたいもよ、まさかね」
 アレンカールはシャーデーにも応えた。
「一番小さな勢力がね」
「他の勢力を全部倒してな」
「最後まで残るなんてね」
「まさかのまさか」
 今度はルルフォが言ってきた。
「大穴やったな」
「ギャンブルで言うとね」
「番狂わせもええとこや」
「ほんまにね、一番小さな勢力は」
 アレンカールは考える顔で述べた。
「覇権争いになるとね」
「普通は出来るだけ戦をせんでな」
「他の勢力が衝突する様にして」
「それで生き残りを計るけどな」
「それをせんで」
「自分から他の勢力と戦って」
 そうしてというのだ。
「勝ち残ってきたからな」
「まあどの勢力も一番小さい日本を真っ先に叩きに行ったけど」
 このことはゴーディマーが話した。
「それを自分から進んで迎え撃ってきたからな」
「予想外の行動だったわね」
「これまでな、しかも勝ち進んできたから」
「驚きよ」
 まさにというのだ。
「それで残ってきたから」
「驚きやな、それでや」
「最後の戦にね」
「これから挑むんや」
「日本から見ればね、凄いものよ」
 アレンカールは素直に賞賛の言葉も出した。
「ほんまに」
「そやな、日本の強さは本物や」
「武略に知略があるわ」
 その両方がというのだ。
「文字通りに」
「ほんまやな」
「日本軍は数は少ないけれど装備がよくて」
 まずはこのことがあってというのだ。
「それで将兵の個々がね」
「強いわ」
 インペルは真顔で述べた。
「冗談抜きに」
「ええ、個々の兵の強さでは太平洋と地下世界で一番ね」
「武士の国というのはこの世界でも一緒や」
「強いと聞いていたけれど」
「ほんまもんの強さや」
「そうね、そして星の子も多いから」
 自分達と同じ彼等のこともあるというのだ。
「余計によ」
「強いな」
「特にあの三人ね」
 アレンカールは笑っていた、その目も。だがその光は鋭くその光を以て語った。
「あたいと同じ神星のね」
「星のモンの力は戦略兵器もんや」
 ルルフォはこの世界でのこのことを指摘した。
「その中でも神星は際立ってる」
「圧倒的な強さがあるわ」
「一人で何十万の兵を一度に相手
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