第107話
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侵攻する可能性は低いと判断しているようでな。その為アイゼンガルド連峰方面に関しては護衛の兵付きという条件で許可されていたのだ。」
「わざわざ護衛の兵まで付けてまで狩りを許可するなんて、連合軍はシュバルツァー男爵家に相当気を使っている証拠ですね。」
「まあ、内戦の件がある上今回の戦争でユミルの連中には不自由をさせる羽目になっているから、可能な限りの便宜を図るようにしているんだろうな。」
「ええ、そうでしょうね。……後でエフラム皇子殿下達には改めてお礼を言っておきます。」
シュバルツァー男爵の説明を聞いたステラとフォルデは連合の考えを推測し、二人の推測にリィンは頷いた。
「あの……我が主の父君のご好意はとても光栄なのですが、この身とレジーニア、それにルシエルは”天使”の為、肉や魚等と言った他の命を犠牲にする食物を口にする事は非常に抵抗がありまして。誠に申し訳ございませんが、この身達に出して頂く食事には肉や魚を使った料理は省いてください。」
「まあ……そうなのですか。でしたら、代わりに食後のデザートを他の皆さんより豪華にさせてもらいますね。」
「というかそもそもあたし達”天使”は生きていく上で”食事”は必要ないのだけどね。」
「仮にも貴女はリィン少将に仕えている立場なのですから、せめてそういった事を言わない気遣いすらも貴女にはできないのですか。」
申し訳なさそうな表情を浮かべたユリーシャの申し出を聞いたルシア夫人は目を丸くした後答え、レジーニアの指摘を聞いたルシエルは顔に青筋を立ててレジーニアを睨んだ。
その後リィン達はシュバルツァー家で昼食を取った。
〜食堂〜
「フウ……人間が作る食事は久しぶりに食べたけど……中々美味しかったわ♪」
「ああ……私もこれ程の美味な料理は久しぶりだったな。」
「閣下が調達された山の恵みに夫人が菜園で育てられた野菜、ですか。」
「ふふ、野趣と滋味に溢れていてとても身体に染みました。」
「ボリュームも文句なしだったな。」
「デザートに出された野イチゴのタルトも絶品でした。」
「食後の紅茶も素晴らしい味わいです。」
食事を終えてそれぞれ食後の紅茶を楽しんでいる中、ベルフェゴール、ベアトリース、ステラ、ミュゼ、フォルデ、アルティナ、クルトはそれぞれ食事に対する高評価をし
「ただでさえ人数が多い事から、相当な手間がかかる事が予想されていたのに、肉や魚を口にすることができないわたくし達の為だけにわたくし達用の料理まで出して頂いた事には脱帽しました。」
「フム……今まで”天使”であるあたしは食事をする必要性はない為、これが初めての食事になったが………不思議なものだ。機会があれば、また
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