第四章
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酒に馳走を振る舞いながら彼等と話した、彼等は真面目にゼウスと話していたが。
ここでだ、ゼウスにこんなことを言った。
「いや、我等の他にです」
「ケルベロスもいますので」
「安心出来ます」
「若しタンタロスから極悪人達やティターン達が出ても」
「我等の目を掻い潜っても」
「あの子がいますので」
それでというのだ。
「安心しています」
「無論我等も仕事を全うしています」
「ですがそれでもです」
「ケルベロスがいてくれてです」
「本当に助かります」
「何かと」
「兄弟と同じことを言うな」
ゼウスは彼等の言葉を聞いて述べた。
「ハーデスと」
「その通りですから」
「我等も悪人や忌まわしき者達を見ていますが」
「それでもです」
「ケルベロスがいるからいいか、しかし」
それでもとだ、ゼウスは彼等に酒や馳走をどんどん出しながら話した、天界の主神は吝嗇ではなかった。
「あの犬はな」
「外見が恐ろしい」
「毒も持っている」
「だからですか」
「怖いとな」
その様にというのだ。
「思うが」
「いや、それを言いますと」
「我等もではないですか」
「この外見ですから」
「そなた達の何処が恐ろしい」
ゼウスはこのことは強い声で否定した。
「その多くの腕がどれだけ素晴らしいか」
「私達は忘れないです」
ゼウスと共にいるヘラも言ってきた。
「確かに貴方達はウラノス神やティターン神族に疎まれましたが」
「この多くの頭と腕がですね」
「それがですね」
「役に立ったというのですね」
「はい」
まさにというのだ。
「私達を助けてくれたではないですか」
「そなた達とサイクロプス達は私の宝だ」
ゼウスは言い切った。
「だからだ」
「我々は恐ろしくない」
「醜くない」
「そう言われますか」
「その姿が何だ」
かつて疎まれたそれがというのだ。
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