第三章
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マリオネッチは全部聞いてこう言った。
「メモしたしな」
「それでか」
「もうな」
「明日の晩はか」
「早速作るからな」
そのスパゲティをというのだ。
「楽しみにしてろよ」
「俺も食っていいんだな」
「ワインを持ってきたらな」
それならというのだ。
「いいからな」
「ああ、そうか」
「それじゃあな」
「赤でいいよな」
「パスタの時のワインは一択だろ」
赤だとだ、マリオネッチはコリアノフに笑って返した。
そうしてだった、マリオネッチは次の日仕事から帰るとすぐに作りはじめた。ベーコンを細かく刻んで生卵の白身と黄身を分け。
生クリームも出した、勿論大蒜もオリーブオイルも用意して。
パスタも茹でた、そして黒胡椒で味付けをして。
部屋に赤ワインを持ってやって来ていたコリアノフに言った。
「出来たぞ」
「ああ、遂にか」
「じゃあ今から食おうな」
「これがな」
コリアノフはマリオネッチに笑って話した。
「本当にな」
「美味いんだな」
「最高だからな」
それでというのだ。
「食って驚くなよ」
「驚いたらどうするんだ?」
「その時は笑ってやるさ」
こう彼に話した。
「腹の底からな」
「そうするんだな」
「ああ、じゃあ今からな」
「食うか」
「実際にな」
二人でこう話してだった。
マリオネッチはコリアノフと共にカルボナーラを食べてみた、そして一口食べて早速こんなことを言った。
「おい、これはな」
「美味いだろ」
「滅茶苦茶な」
そうだというのだ。
「生クリームと卵の味が効いていてな」
「ベーコンもだよな」
「そこに黒胡椒も入ってな」
これのピリリとした感じも加わってというのだ。
「最高だよ」
「そうだろ、物凄い美味さだろ」
「これはイタリアの料理がヒントか?」
「いや、イタリア人に作ってもらったんだよ」
コリアノフは食べつつ話した。
「実はな」
「自分達で作ったんじゃないのか」
「食材自由に使っていいからって渡してな」
「軍のか」
「イタリアもずっと戦争していてな」
それでというのだ。
「ものがなくてな」
「作りたくてもものがないとな」
「作れないだろ」
「だから軍から渡してか」
「それでな」
「作ってもらったんだな」
「うちはものは豊富にあるからな」
アメリカそしてアメリカ軍はだ、その豊富な物資で戦いそして勝ってきたと言っても過言ではない。
「それを使っていいって言ったらな」
「出来たんだな」
「ああ、このパスタがな」
カルボナーラがというのだ。
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