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アクロバティッククラブ
第三章

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「大丈夫かもな」
「そうでござるな」
「本当に凄いからな」
「だから子安殿もでござる」
「食っていいか」
「むしろ食べないとでござる」
 それこそというのだ。
「出来ないでござる」
「そうだよな、じゃあな」
「どんどん食べるでござる」
「そうするな」
 こう言って実際にだった。
 子安は半端ではない量の食事を食べ続けた、そしてだった。
 トライアスロンを続けた、とにかくハードで体力消耗が激しい、それでだ。
 子安は寮に帰ると食べるかへばる様になっていた、それで寮でも寮生達にどうかという顔でこう言われた。
「お前陸上部だけれどな」
「トライアスロン部にも入ってな」
「何か毎日疲れてるな」
「そんな風になったな」
「食っても食ってな」
 そうしてもとだ、子安自身話した。
「それ以上に身体動かすからな」
「泳いで自転車乗ってな」
「それで走ってか」
「そうしてか」
「疲れてるんだな」
「もうな」
 それこそというのだ。
「滅茶苦茶ハードだからな」
「ハードっていうかな」
「とんでもない競技だよな、実際」
「遠泳に自転車にマラソンって」
「全部やるなんてな」
「だからもう練習でもな」
 実際に競技に出なくてもというのだ。
「凄いんだよ」
「陸上でマラソンが一番凄いけれどな」
「トライアスロンはそこに遠泳と自転車もだからな」
「余計に凄いな」
「さらに二つだからな」
「それでな」
 だからだというのだ。
「こうなんだよ、けれどな」
「けれど?」
「けれどっていうと」
「こんなにやりがいのある競技ないな」 
 こうも言うのだった。
「本当にな」
「まあな」
「三つ全部やるからな」
「そりゃ凄いよな」
「充実感もな」
「やりがいがあるぜ」
 実際にというのだ。
「これがな」
「そうなんだな」
「だから続けてるんだな」
「お前もそうなんだな」
「ああ」
 実際にという返事だった。
「そうなんだよ」
「だから続けてるか」
「滅茶苦茶大変だけれど」
「それでもか」
「練習だけでもな、それでな」
 子安はさらに言った。
「何時かは競技にもな」
「出るのかよ」
「本物のトライアスロンにも」
「そうするのか」
「ああ、その為に練習しているしな」
 それだけにというのだ。
「やってやるな」
「そうするか」
「じゃあ競技にも出ろよ」
「そして頑張れよ」
「そうするな」 
 笑顔で言ってだ、そうしてだった。
 子安は練習を続けた、そのうえで遂に競技の時を迎えたが彼は共に競技に出る朋子に横から言われた。
「完走を目指すでござるよ」
「優勝じゃないんだな」
「優勝も大事でござるな」
 それが出来ればというのだ。
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