第二章
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「それはね」
「実際にだろ」
「ええ、けれどね」
「それでもか」
「ええ、阪神が優勝したら」
その時はというのだ。
「結婚しましょう」
「そう言われたらな」
どうかとだ、智昭は未可子にどうかという顔で話した。
「もうな」
「何時だって今言ったわね」
「ああ、阪神はああしたチームだからな」
「だから今年はよ」
「そう言える根拠何だよ」
「阪神が強いからよ」
まさにとだ、未可子は智昭に答えた。
「だからよ」
「それでか」
「そう、今年ね」
「そうなるか?」
「結婚しましょう」
「俺は北海道生まれだからな」
智昭はここでは出身地のことから話した。
「日本ハムファンでな」
「それでっていうのね」
「ああ、だからな」
それでというのだ。
「客観的に。セリーグ全体見てるつもりだからな」
「阪神の優勝はないっていうの」
「嫌いも嫌い、大嫌いだけれどな」
この前置きからの言葉だった。
「巨人がな」
「本命っていうのね」
「戦力見たらな、原監督の采配も悪くないしな」
「本命は巨人ね」
「阪神は二番手かな」
それか、というのだ。
「三番手だろ」
「そうなの」
「ああ、だからな」
「優勝は望み薄なのね」
「そう思うけれどな」
「だから阪神の優勝抜きにっていうの」
「結婚しないか、今年な」
これが智昭の提案だった。
「そうしないか?」
「じゃあ今年優勝しなかったら三十までにね」
「お前が三十になるまでか」
「阪神が優勝しなかったら」
その時はというのだ。
「結婚しましょう」
「つまり三十まで結婚しないのかよ」
「今年優勝するわよ」
あくまでこう言う未可子だった。
「だから今年よ」
「その根拠は?」
「だから十二球団一の投手陣よ」
その全てが揃っている彼等がというのだ。
「伝統的なね」
「だから野球は打線もだろ」
智昭はまたこう返した。
「日本ハムは伝統的に打線強いから言うけれどな」
「ビッグバン打線ね」
「今はあまりそう言われないけれどな」
それでもというのだ。
「やっぱり打つ方も大事だろ」
「そっち今怪物いるしね」
「大谷翔平な、それでもな」
「阪神も打線が必要っていうのね」
「ああ、もっと言えば守備もだけれどな」
日本ハムが伝統的に打つだけでなく守備もいい野手を多く輩出していることを背景にしての言葉である。
「阪神の打線は今もな」
「弱いからなのね」
「正直勝ちにくいぞ」
今の阪神はというのだ。
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