始まりから夏休みまで
シリアスに突入する話。
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ドであった
深夜であるというのにもお構い無しにギャーギャー騒ぐ彼ら。
そんな彼らの前に
「よう…俺なしでも楽しそうだなお前ら。」
かつてのリーダーが姿を現した。
「あれ?桐生じゃね?」
「あ、マジだ。キモ。」
制服は薄汚れ、不気味な笑顔を浮かべた彼に女子の1人は思わず率直な感想を漏らす。
「おいやめろよ可哀想だろ。女にボコされて傷心中なんだからよ!」
「そーだよ桐生!今までどこいってたんだよ〜!」
そんな女を前にして逃げ出した自分を棚に置き、ふざける取り巻き。
1人は半ば励ますように桐生と肩を組み、ポンポンと背を叩くが
「ご…」
その肩を組んだ男子生徒の首がちぎれた。
「…。」
さっきまで騒いでいたが、そんな現実離れした光景を見せつけられ静まり返る一同。
ゴリゴリ、ゴリゴリと何かを砕くような音が聞こえ、
「ひっ…!」
どこからともなく、男子の頭がべしゃりと吐き出された。
「い、いやぁぁぁぁーーーーッ!!!!」
女子の悲鳴で周囲はパニックに。
だがそれに反比例するかのように桐生の笑顔はどんどん歪む。
「俺を見捨てたろ?これはその時の罰だ。」
何かに切り裂かれ、男女複数人が上半身と下半身で真っ二つになる。
突如脇腹が何かに"食いちぎられ"、血を振りまくスプリンクラーと化す生徒だったもの。
手足、頭、それらが何かに噛みつかれ、切り裂かれ、周囲にバラバラになって散っていく。
まさに地獄絵図。
数分前まで若者が騒いでいた駅前は、
一瞬にして地獄と変わった。
「ひ…ひぃ…っ!」
そして、運良く生き残ってしまった女子生徒が1人。
完全に腰は抜け、あまりの恐怖に失禁してしまっていた。
「き、桐生くん…おねがい…おねがいゆるして…!!」
どうなっているのか分からないが、ともかくこれは彼の仕業だろうと推測し彼女は必死に謝る。
「お願い…なんでもする…なんでもしますから…!!」
「あっそ。」
ズン、と、女子生徒の前に何か大きなモノが降り立った。
目には見えない。だが、"何か"が確かにそこにいる。
「じゃあ死ねよ。」
ひゅん、と何かが通ったこと思えば次の瞬間、ゴトンと彼女の首が落ちる、
幸い彼女は、苦しむことなく絶命した。
「ああ…復讐ってのは実に気持ちのいいもんだなぁ…。」
血みどろの道路を歩き、彼は夜空を見上げて清々しいほどの笑みを浮かべる。
「さてそろそろだ…俺をコケにした奴らを…ぶっ殺しに行こうかな?」
その日の夜もまた、
狼の遠吠えがこだました。
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