偽・新約篇
第1章
アイツのいない世界《前篇》
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になると決めていますの。
だから“自分のやりたいように”やる、ただそれだけです。
でもいまの私ではお姉さまについていくには力不足。
でも…近いうちに昇りつめて見せますの。お姉さまと同じ高みへ)
白井は心の中でそう呟く、強い想いをその身に宿して。
白井と言葉を交わした後、美琴はベットに座ったまま目を閉じ心を落ち着かせていた。
AIM拡散力場の制御。美琴が取り組んでいる訓練の一つである。
これは能力の精度を上げるうえで非常に有効な訓練となりえるといえる。
能力者が発するごくごく微量な力場、これがAIM拡散力場と言われるものだ。要は能力者が行える能力発現の最小単位と言っても差し支えない。
だから美琴はこう考えたのだ『これを自由自在に操れれば能力を完全制御できるといえないだろうか?』と。
(少なくとも考え方は間違ってないはず。…力場を完全に漏れないようにしたらネコもわたしに懐いてくれたし)
当初美琴としてもこの考えは半信半疑だった。だが数日続けるとこの訓練の効果の高さが身をもって体感できてきたのだ。
1つ、電撃の威力をμV単位で制御可能になったこと。
2つ、AIM拡散力場によって無意識のうちに生成していた電磁波によるフィールドを消すことができたこと。これにより動物とのふれあいができるようになったのだ(これを成果と呼ぶかは人を選ぶと思う、ちなみに美琴てきにはかなり嬉しかった)。
3つ、空気中に漂う70ナノメートルのあるデバイスを発見できたこと。なお発見したデバイスに美琴はハッキングかけ情報を入手している。内容は胸糞悪くなるようなものが多いかったが。
他には他人のAIM拡散力場の揺らぎなんかを感じられたり、など戦闘や情報収集において多大な影響を与える技能を会得することができた。情報収集に関しては美琴が電撃使いであったからこそできたといえるかもしれないが。
(この訓練もひと段落したし、明日あたりから別の訓練も入れていくかな…)
美琴はそう心の中で呟くとゆっくりと目を開ける。時計を見ると午後7時前といったところだろうか。
そろそろ食堂に行かないと夕食を食べ損ねてしまうだろうと思い、美琴は黒子に声をかけようとするのだが黒子が部屋に居ない。
(あれ?黒子さきに食べに行っちゃったのかな…)
「あらお姉さま、もう終わられましたの?」
美琴がそう思っていると白井がいきなり目の前に現れる。その手にはお盆がふたつ持たれており食欲を誘うような香りをたてていた。
それをみて美琴のお腹がかわいらしくなる。
「あら、かわいらしい音ですわね(むっはー!!照れるお姉
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