第百六十三話 近付く最後の決戦その五
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「それが太宰の考えや」
「一つで治めるよりもか」
「太宰が言うには大樹らしい」
「大樹?」
「幹があってな」
そしてというのだ。
「枝が分かれてるけど一本やろ」
「木としてはか」
「そういうことらしい」
「ああ、わかったわ」
それならとだ、中里も頷いた。
「そういうことやな」
「わかったな」
「ああ、都の政府が幹でやな」
「地方が枝や」
「枝は枝で栄養を摂るけどな」
「幹とつながってるな」
「そやな、そういうことやねんな」
中里の言葉は納得したものだった。
「そういうことか」
「そや、その枝も考えると言ってる」
「自分自身でやな」
「それでやっていってな」
「幹は幹でやな」
「枝と離れんで」
そしてというのだ。
「一緒にやってく」
「そうした状況やな」
「太宰が考えてる治め方はな」
「考えてるな」
「けど八条学園もそやな」
芥川は茶を飲みつつ中里に話した、中里も茶を飲んでいるが彼が飲んでいる茶はかなり濃い抹茶である。それを目覚ましにもそているのだ。
「普通科に商業科があってな」
「工業科、農業科、水産科もあるな」
「特進科もな」
「同じ高校やけどそれぞれ分かれてるな」
「それと一緒でな」
まさにというのだ。
「それぞれ分けても同じであるっていうのはな」
「悪くないな」
「太宰は間違ってないっていうかな」
「考えてるな」
「流石って言うべきやな」
「ほんまにそやな」
中里もその通りだと納得した。
「やっぱり政はあいつやな」
「伊達に生徒会長やないわ」
「生徒会の演説でも学園の問題点ちゃんと出して」
そしてだったのだ。
「解決案とその進め方まで話してたな」
「一つ一つな」
「政治家みたいにな」
「政治家でもあそこまで言えてやれるのは中々おらんわ」
芥川はこうも言った。
「野党の議員見てたらわかるやろ」
「日本のやな」
「そや、連中そんな能力ないやろ」
「ただ与党への文句言うてるだけやな」
「言い掛かりでしかないわ」
「自分等で問題点出してどうするかって言わんな」
中里もはっきり言えた。
「というか自分で考える能力ないな」
「あれで政治家や、選挙で票入れる方もおかしいが」
それでもというのだ。
「案外ああして太宰みたいに出来る人材は政治家でもおらん」
「というか野党がどうにもならんな」
「そう言ってもええな、少なくとも国会でよおさん議席持ってる野党はあかん」
日本の彼等はというのだ。
「どうにもならん」
「ほんま票入れたらあかん連中やな」
「連中こそ税金の無駄遣いや」
「連中の給料とか税金で出てるしな」
「心から思うわ、けど太宰はちゃう」
「本物の政治家やな」
「そやからそこまで考えてな」
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