第七幕その三
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「素晴らしいです」
「いやいや、そう言われると困るな」
「そうなんですか?」
「それがしは悪い癖がある」
「えっ、関羽様にもですか」
「すぐに驕って威張りたがる」
「ですが僕達には」
「昔から身分の低い者や弱い者を大事にしていたが」
それでもというのです。
「身分が高いとな」
「違ったんですか」
「尊大な態度だったのだよ」
「そうだったんですか」
「自分の強さを威張って」
「そういえばそんなお話もありましたね」
神宝も頷きました。
「関羽様には」
「オズの国ではそのことを戒めている」
「気をつけておられるんですね」
「自分自身で」
「そうなんですね」
「またそうしたことをしたら」
本当にというのです。
「よくないからね」
「ご自身で気をつけて、ですか」
「やっていっているよ」
「そうですか」
「だからそれがしは褒められる様な者ではない」
このことは強く言いました。
「オズの国の一住人なのだよ」
「市民ですか」
「それに過ぎない」
「そうなんですか」
「左様、そのことは君達もわかってくれたら嬉しいよ」
「僕達にとって関羽様は関羽様ですが」
「それがしより遥かに素晴らしい人は多くおられて」
そしてというのです。
「オズマ姫も然りだよ」
「私もなの」
「オズの国の国家元首であられます」
関羽さんはオズマに謹んで述べました。
「この国をどの国よりも幸せに治めておられるのですから」
「私は凄いの」
「左様です」
「そうだといいけれど」
「そこでそう言われることこそがです」
自分のことを驕らない、このことがというのです。
「素晴らしいのです」
「そうなのね」
「はい」
「そういうことなのね」
「ご主人の言われることに間違いはないですよ」
赤兎馬も言ってきました。
「本当に」
「だからなのね」
「そして嘘も言われないので」
「関羽さんは絶対に嘘は言わないわね」
「それは信義に反することなので」
だからだというのです。
「決してです」
「だからその言葉をなのね」
「素直に受け取って下さい」
「わかったわ、けれど私も威張りたくないから」
「今の様にですね」
「思わせてもらうわ」
「謙虚さを忘れないことですね」
「そうなるわ」
笑顔で言うオズマでした、そうしたお話をしながら一行は中華街に向かうオズの黄色い煉瓦の道を進んでいってです。
お昼には皆で食べました、そのメニューはといいますと。
ステーキにポテトサラダ、スパゲティカルボナーラ、デザートにフルーツの盛り合わせが出されましたが。
関羽さんの食べる量は相当なものです、ボタンは物凄い量の食べものを勢いよく食べる関羽さんを見て言いました。
「お身体が大きくていつも身
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