第六幕その八
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「凄いことになったね」
「うん、三国志の世界でも屈指の英雄だしね」
神宝も言います。
「凄い人とご一緒出来るよ」
「関羽さんまでオズの国におられると思っていなかったけれど」
それでもとです、恵梨香は言いました。
「ご一緒に旅も出来るなんて」
「夢みたいね、いえ」
ナターシャはこう言いました。
「オズの国ならではね」
「お伽の国だから」
それでとです、神宝も言います。
「こうしたこともあるんだね」
「ではーーですーーね」
チクタクは神宝に応えました。
「これからーーは」
「関羽様も一緒だよ」
「素晴らしいーーことーーです」
「本当にね」
「あの、それじゃあだね」
ボタンも関羽さんに言いました、一緒に冒険の旅に出ることになったこの人に対して。
「関羽さんは赤兎馬に乗って」
「今から呼ぶよ」
「それで青龍偃月刀もだね」
「使うことはないにしても」
それでもというのです。
「持って行くよ」
「そうするんだね」
「それがしはこの二つもあってこそだから」
だからだというのです。
「持って行くよ」
「そうするんだね」
「赤兎馬に乗って」
そしてというのです。
「青龍偃月刀にも乗って」
「行くんだね」
「赤兎馬っていいますと」
神宝がまた言いました。
「一日に千里を走るんですよね」
「左様、当時の中国の単位で」
「当時の一里が四百メートルですから」
「おおよそ四百キロだよ」
「凄い距離を走りますね」
「馬としてはね」
「そうですよね」
関羽さんに応えました。
「それだけ進めたら凄いです」
「それが今は一時間で千里になったのだよ」
「一時間で四百キロですか」
「しかも疲れ知らずで」
それだけ走ってもというのです。
「しかもお空も海の上も中も地の中もだよ」
「進めますか」
「そう出来る様になったのだよ」
「凄い馬になったんですね」
「だからだよ」
それでというのです。
「外の世界の赤兎馬とはまた違うよ」
「本当にさらに凄い馬になりましたね」
「オズの国はお伽の国だから」
それでというのです。
「さらに凄くなったんだよ」
「そういうことですね」
「ではだよ」
「これからですね」
「青龍偃月刀を出して」
そしてというのです。
「赤兎馬にも乗るよ」
「そのうえで」
「君達の旅に同行させてもらうよ」
こう言ってでした。
関羽さんはまずは青龍偃月刀をその手に出しました、とてつもない巨大な薙刀を思わせる刃を持つ両手に持つ柄の長い武器でした。
そして赤兎馬の名を呼ぶとです、全身燃える様に赤く見事な金色の鬣を持つ大きな馬が来ました。もう鞍も手綱も鐙もあります。
その馬を見てオジョも言いました。
「これが赤兎馬
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