第六幕その四
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「姓は関、名は羽、字は雲長というんだ」
「はじめまして」
五人も笑顔で挨拶を返してそれぞれ名乗りました。関羽さんはその名乗りが終わってから五人に笑顔で言いました。
「君達と会いたいと思っていたんだよ」
「そうなんですか?」
「僕達とですか」
「お会いしたいと思っていたんですか」
「そう思っていてくれていたなんて」
「夢みたいです」
「ははは、夢じゃないよ」
関羽さんは優しく笑って答えました。
「君達のことはオズの国では有名だしね」
「そうなんですね」
「オズの国の名誉市民としてね」
こう神宝に答えます。
「それでそれがしもだよ」
「僕達のことをご存知で」
「そして会いたいとね」
「思っていたんですか」
「オズの国と外の世界を自由に行き来出来るなんて」
このことがというのです。
「とても素晴らしいことだからね」
「それで、ですか」
「それがしも知っていてね」
それでというのです。
「お会いしたいと思っていて」
「それで、ですか」
「今こうしてお会い出来て嬉しいよ」
とても優しい笑顔でのお言葉でした。
「それがしもね」
「関羽様にそう言って頂けるなんて」
「どうしたのかな」
「僕達も嬉しいです」
「そうなんだね」
「関羽様みたいな方に言ってもらえるなんて」
「いや、それがしはそう言われる様な人ではないよ」
関羽さんは自分を憧れの目で見る神宝にこう返しました。
「一介の武辺でしかないよ」
「一介のですか」
「そう、本当に凄いのは義兄上でオズマ姫だよ」
「そうなんですね」
「我が義兄上にして主君であられる劉備様でね」
「オズマ姫ですか」
「そうだよ、それがしは仕えているだけで」
それでというのです。
「偉くとも何ともないんだよ」
「そうですか」
「うん、日々武芸と学問の鍛錬をして今はオズの国と皆に何かあったら及ばずながらね」
「力を使われますか」
「そうした存在なのだからね」
「そうですか」
「あと義兄上もオズの国におられるけれど」
その劉備さんもというのです。
「今は天界におられるよ」
「オズの国のですか」
「道教の神々がおられる場所にね」
「それで関羽様も神様ですよね」
「そうされているね」
「それでも天界にはおられないんですね」
「天界に行く時もあるけれどね」
それでもというのです。
「それがしはこの国に馴染んでしまって」
「それで、ですか」
「基本オズの国にいるんだ」
オズの国の上のお空にではなくというのです。
「ここに家を置いてうえでね」
「そうでしたか」
「快適だよ、美味しい食べものやお酒もふんだんにあるしね」
このこともあってというのです。
「いい国だよ」
「そうですね、オズの国は本当
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