第六幕その二
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「三蔵法師さんって女の人だと思ってたわ」
「どうしてーーですーーか」
「日本のドラマでそうだったからなの」
チクタクに答えました。
「だからなの」
「それは日本だけだから」
ナターシャがくすりと笑って言いました。
「他の国では違うわよ」
「何故か日本ではそうだけれど」
カルロスもそのことを言います。
「実際は違うから」
「三蔵法師は男の人だよ」
ジョージもしっかりと言います。
「原作でもそうだよ」
「三蔵法師は紛れもなく男の人で」
こう言ったのは神宝でした。
「玄奘さんというんだ」
「凄く立派な人だったね」
オジョもこの人のことを知っています。
「わざわざインドまで仏教の経典を取りに行った」
「はい、そうした人でして」
「物凄い苦難を乗り越えてね」
「それで経典を手に入れました」
神宝も言います。
「本当に素晴らしい人です」
「そう思うと頭がいいだけでなくて」
「勇気もある人ですね」
「そうだね」
「逞しいイメージがあるんですが」
「そうだね」
「それが日本ではです」
この国ではというのです。
「女の人、凄く奇麗な人で」
「驚いたんだね」
「かえって」
「国によって三蔵法師も変わるんだね」
「そうですね」
「最近では関羽さんもだね」
この人もとです、オジョはこれからお会いする人のお話もしました。
「女の人になってるね」
「はい、驚いたことに」
「あのことも凄いね」
「関羽さんが凄く可愛い女の子になるなんて」
このことはというのです。
「このことも有り得ないです」
「その有り得ないことが起こるのが日本だね」
「そうですね」
「ただオズの国の関羽さんは男の人だから」
ビリーナはこのことははっきりとお話しました。
「安心してね」
「はい、とても大きくて立派なお鬚を生やした」
「武将さんだからね」
こう神宝に言います、そしてです、
皆がマンチキンとカドリングの境、青い草原から赤い草原に変わるその境目が見えるところに至るとでした。
道の左に中国風のお屋敷、壁に囲まれたそれが見えました。オズマはそのお屋敷を見て皆にお話しました。
「あのお屋敷がね」
「関羽様のお屋敷ですね」
「そうなのよ」
こう神宝にお話します。
「あのお屋敷の中か桃園におられることが多いわ」
「あそこですね」
お屋敷の隣に広い桃の木の林があります、そこを見て言いました。
「あそこが桃園ですね」
「そうよ」
「関羽様は桃がお好きなのは理由がありますからね」
「桃園で誓い合ったのよね」
「そうです、劉備さんと張飛さんと」
この人達と、というのです。
「義兄弟の誓いをしました」
「そうだったわね」
「だからですね」
「関羽さんはオズの
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