第六幕その一
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第六幕 関羽雲長さん
一行はマンチキンからカドリングに至る黄色い煉瓦の道をどんどん進んでいきます、そしてカドリングとの境に近付いたところで。
神宝は皆にいよいよというお顔で言いました。
「もうすぐですね」
「関羽さんのお屋敷ね」
「そこに着きますね」
「ええ、ただいつもは落ち着いている貴方がね」
オズマはその神宝に言いました。
「随分はしゃいでいるわね」
「やっぱり関羽さんにお会い出来るとなると」
「それならなのね」
「いてもたってもいられなくて」
それでというのです。
「ですから」
「そうなのね」
「はい、是非です」
こう言うのでした。
「関羽様にお会いしたいです」
「今からなのね」
「そう考えています」
「神宝は本当に関羽さんが好きなのね」
このことはビリーナもわかることでした。
「ヒーローに会いたい子供みたいというか」
「そのものだよ」
「そうよね」
「中国人にとって関羽様はヒーローだから」
「孫悟空さん達と並ぶ」
「あと岳飛さんや他にも多くの人がいるけれど」
そうした人達の中でもというのです。
「関羽さんは特にだから」
「それでなのね」
「そう、僕もお会いしたいんだ」
早くというのです。
「そう考えているよ」
「そういうことね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「孫悟空さんにはお会い出来るかは」
「そのことは運次第じゃないかな」
ボタンがこう答えました。
「その人のことは」
「そうなんだ」
「僕はそんな気がするよ」
「あの人もオズの国に住んでいるけれど」
オズマがお話しました。
「この近くにお家はないの」
「そうなんですね」
「ウィンキーの山奥にね」
そこにというのです。
「猪八戒さんや沙悟浄さんと一緒にね」
「住んでおられるんですね」
「そうよ、あと三蔵法師さんもオズの国におられるわよ」
この人もというのです。
「西遊記の人達はね」
「皆さんおられるんですね」
「ええ、だからお会いしようと思えば」
その時はというのです。
「お会い出来るわよ」
「そのことも嬉しいですね」
「中国からの人だと花木蘭さんもおられるし」
「あの人もですか」
「水滸伝の人達もね」
「百八人の人がですね」
「おられて孫十三娘さんも包青天さんも」
この人もというのです。
「おられるから」
「色々な人がおられますね」
「オズの国だから」
お伽の国だからだというのです。
「どの人もおられるのよ」
「そうですか」
「それでね」
「それで、ですか」
「お会いしたいならね」
「お会い出来ますね」
「そのことを覚えておいてね」
オズマは笑顔で言います、ですが。
ここでふ
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