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ドリトル先生と牛女
第六幕その十

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「どうしてもね」
「修羅界は嫌だね」
「餓鬼界や地獄と同じだけ」
「そうだね」
「その行いで生まれ変わるなら」
 それならというのです。
「僕は修羅界はないと思うけれど」
「それでもだね」
「絶対に行きたくないね」
「先生としては」
「うん、あと極楽に行くのなら」
 それならというのです。
「人界の方がいいかな」
「そうなんだ」
「極楽よりもなんだ」
「この世界の方がいいんだ」
「確かに色々あるけれど」
 人界にはというのです。
「いいことも悪いこともね」
「それでもだね」
「人界の方がいいんだ」
「また人間に生まれ変わりたい」
「そうなのね」
「流石に北朝鮮には生まれたくないけれど」
 それでもというのです。
「基本的にね」
「人間に生まれ変わりたいのね」
「先生は」
「若し仏教徒なら」
「そう考えているのね」
「うん、それかね」 
 若しくはというのです。
「皆と同じ様な」
「動物にだね」
「生まれ変わりたいのね」
「そうなんだね」
「どちらかだね」
 こう皆に言うのでした。
「僕は。妖怪も悪くないけれどね」
「妖怪も楽しそうだしね」
「見ていたら」
「牛女さんもそうだし」
「他の妖怪の皆もね」
「だからね」
 それでというのです。
「妖怪もいいね」
「確かにね」
「かなり長生きみたいだしね」
「その間ずっと楽しいとか」
「凄くいいね」
「それだけに」
 さらに言う先生でした。
「妖怪もいいね」
「そうだね」
「じゃあね」
「先生が生まれ変わるなら人か動物か」
「それか妖怪だね」
「その三つのうちどれかだね」
 先生は紅茶を飲みつつ微笑んで言いました。
「そして幸せに過ごしたいね」
「幸せは絶対だね」
「そうじゃないと生きている意味ないね」
「誰もが幸せになる義務がある」
「先生いつもそう言ってるし」
「何故生きているか」
 今度はこう言う先生でした。
「それはね」
「幸せになる為」
「それが先生の持論だね」
「だからだね」
「僕達も幸せになるべきで」
「先生もだね」
「そして他の皆もだよ」
 まさに誰もがというのです。
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