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ドリトル先生と牛女
第六幕その七

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「僕もあの人のことは知っていたけれど」
「凄い人だったね」
「妖怪のことなら世界一だったと思うよ」
「その人が妖怪になって」
「なるべくしてなったと思うし」 
 それにというのです。
「幸せになっていたらね」
「尚更だね」
「そう思うよ」
「そうなんだね」
「その人にもお会いしたいね」
 先生は笑顔でこうも言いました。
「何時かね」
「そうだね、じゃあね」
「機会があればね」
 先生は妖怪の皆に言いました、そしてです。
 彼等が研究室を後にしてからです、先生は動物の皆にお話しました。
「妖怪の諸君とも会えたね」
「この学園にいるね」
「皆とね」
「それが出来たわね」
「よかったよ、歯も奇麗だったしね」
 皆のそれがというのです。
「本当にね」
「よかったよね」
「何かとね」
「歯も奇麗で」
「他にも色々聞けたしね」
「うん、それとね」
 先生はさらに言いました。
「あの漫画家さんのことも聞けたしね」
「そうそう」
「あの人のこともね」
「ちゃんと聞けたし」
「よかったね」
「今は妖怪になっていて」 
 妖怪博士になってというのです。
「妖怪の皆と楽しく暮らしているんだね」
「心から愛していた妖怪になれるとか」
「いいよね」
「それじゃあ楽しくない筈がないね」
「そうだよね」
「あの人位妖怪が好きで詳しい人は」
 先生は先程妖怪の皆にお話した言葉を言いました。
「本当にね」
「先生も知らないね」
「そうだよね」
「先生も妖怪や妖精が好きだけれど」
「それでもだね」
「僕なんか足元にも及ばないよ」
 その漫画家さんと比べたらというのです。
「本当にね。多くの妖怪の身体の仕組みやお家や生活まで描いたんだから」
「それ凄いね」
「そこまで描くなんてね」
「これまでそこまでした人いるかな」
「いないよね」
「うん、知らないね」 
 先生にしてもというのです。
「実際にね」
「そうだよね」
「そのことは」
「僕達も思い当たらないし」
「そうした人がいて」
 そしてというのです。
「今愛している妖怪と一緒になれたんなら」
「それでだね」
「素晴らしいね」
「そのことは」
「何といってもね」
 先生は笑顔で言いました。
「こんないいことはないよ」
「うん、しかしね」
 ここでこう言ったのはジップでした。
「よく妖怪の身体とかお家まで描いたね」
「普通そこまでしないわよ」
 ダブダブも今は唸っています。
「本当に」
「そんなことする人なんてね」
 それこそとです、ホワイティも言います。
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