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宇宙戦艦ヤマト2199〜From Strike Witches〜
出航編
第5話 星の海を駆けし魔女
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話し合った。

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同刻 木星・土星中間地点 小惑星帯

 木星と土星の間には、火星・木星間のアステロイド・ベルトより密度は薄いものの、相当数の小惑星が点在している。その中の一つの影に、「大和」と「天城」の2隻は身を潜ませていた。
 2隻の周囲では十数人のウィッチが97式空間戦闘攻撃脚〈コスモファルコン〉を装備して、特殊爆薬で小惑星から切り出した岩塊を運び、「天城」の周囲に纏わせていた。
 そして「大和」の上部、先代「大和」でかつて昼戦艦橋が置かれていた場所である司令官室では、有賀と真田が沖田に報告していた。

「ワープ中断に関しては、自動(オート)キャンセラーの働いた形跡がありました。予定ルート上に我々には感知不能な障害物を察知し、回避した可能性が高いです」

「感知不能な障害物か…ワープ航法はどうやらこちらの認識と常識ではまだ扱いの難しい技術の様だな…」

 有賀の呟きに、真田は深刻な表情を浮かべながらタブレット端末を見つめる。

「ええ…それに波動砲も、今後はどの様に使うべきなのか、しっかりと考えないといけませんね…相手が同様の兵器を使って来てもおかしくないですし…」

「しかし、今の問題は「天城」だ…波動砲の発射の影響がこの様に響く事になろうとはな…」

 沖田はそう呟きつつ、「天城」の方に目を移す。波動砲発射の際に、大量のエネルギーをエンジンから別のエネルギーに変換しつつ移動させた影響か、「天城」メインエンジンのコンデンサーが高熱で溶解し、緊急交換を必要とする事態に陥ったのである。
 しかし問題はここからで、このコンデンサーには地球では採掘出来ない、土星や木星の衛星鉱山から掘られ、低重力環境下でしか精錬する事の出来ない希少鉱物、しかもその中でも土星衛星群でしか得る事の出来ない『コスモナイト90』を使用しており、そして「大和」にも「天城」にも、修理に足るだけの備蓄は積まれていなかった。そこからも現在の地球の資源的な逼迫振りが伺える。

「コンデンサーを修理するためには、どうしても土星衛星群の低重力圏下で精錬されたレアメタルインゴットが必要となる…が、この隙を突いてガミラス軍が攻め込んでこないとも言い切れないからな…」

「ですが、どのみち今後同様の事態が起きた場合、補給できるかどうかは全くの不明です。「天城」はともかく本艦の艦内工場は規模が小さいですので、今後の修理に備えてのスペアパーツを作れる分は確保した方がよいかと思います。ここで余計に日程を消費するより、途中で航行不能になった方が恐ろしい事態を招きますので」

「となると、大幅な航海日程の変更が必要になるな…ともかく、先ずは「天城」を曳航してそちらへ向かわなければならないだろうな」

 沖田がそ
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