第百七十七話 七尾城攻めその二
[8]前話 [2]次話
「その手を緩めず」
「最後までだな」
「そうしましょう」
「本丸を陥落させるまでな」
「はい、ですが」
「それでもか」
「七尾城の方もです」
そこにいる者達もというのだ。
「もう北陸で我々に敵対するのは彼等だけです」
「孤立しているな」
「それで戦うのですから」
「意地になっていてな」
「覚悟を決めています」
このことをだ、紅葉は指摘した。
「つまり全員死兵になっています」
「それが問題だな」
「はい、ですから」
「この戦はかなり激しい戦になるな」
「そうなります」
「そのことは覚悟することだな」
「そうかと」
紅葉は英雄に確かな声で答えた。
「ですから全力で、です」
「こちらも攻めることだな」
「術も大砲も使って」
「空船もだな」
「そうしましょう」
「ではな」
英雄は紅葉の言葉に頷いてそうしてだった。
まずは七尾城の周りを少しずつ攻略していって遂に七尾城を囲んだ、城の周りに既に大砲を揃えている。
その大砲を見てだ、香織は言った。
「今からっちゃな」
「術そして空船から爆弾を落としてな」
「外側を崩すっちゃな」
「そうする」
英雄は香織に答えた、陣頭に立って采配を執っている。
「その全てをな、そしてだ」
「それからっちゃな」
「城の中に入ってだ」
「そこからもっちゃな」
「城も堀も櫓もな」
七尾城のそうしたものをというのだ。
「壊してだ」
「進むっちゃな」
「敵が死兵になるならな」
それならばというのだ。
「俺達はその死兵達を城ごと攻めてだ」
「倒していくっちゃな」
「堀も壁も櫓も壊して門もだ」
その全てをというのだ。
「壊してだ」
「そしてっちゃな」
「本丸までだ」
「壊すっちゃか」
「そうする、ではな」
「城攻めのはじまりっちゃな」
「これからな、では攻める」
こう言ってそうしてだった、英雄は軍配は使わないので天羽々斬を抜いてそれを振り下ろして攻撃を命じた、すると。
即座にだ、こう言った。
術での攻撃に砲撃そして爆撃が七尾城の外堀に外壁を壊していった、そうして外の部分を完全に壊してだった。
前に進みさらに進んでいった、そこから城内も壊していき本丸まで進んでいった。敵兵も必死に攻めてくるが。
彼等にも術を向けて鉄砲そして槍も向けた、そうして敵兵を退けた。無論弓矢も使ってそうしてだった。
敵を退ける、英雄はその状況を見て言った。
「来ることはわかっていた」
「それならね」
奈央が応えた。
「もうね」
「迎え撃つことが出来る」
「今みたいにね」
「だからだ」
それでというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ