第44話 =あいさつ=
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極度の辛い物好きだからそれに合わせて作らないんだな…と思いな
がら1切れを手で渡す。もともと汚れないから俺も手で食べてるんだけど…。
「……はむ……おいしい!」
「マジか?…俺も少しくれよ」
すでに切り分けられているのをさらに1つキリトに渡す。
「…美味いな…」
「お前が甘いものを美味しいって言うなんて珍しいな」
「甘いものも好きだって。ただ単にそれよりも辛いものが好きなだけで」
キリトが拗ねたように言うのでそこから皆クスクスと笑い、さらに会話が発展していった。なんで俺たちがここに家を借りたの
かも聞かれたし、逆に聞いたりもしていた。世間話が終わるとやはり女子はそうなのか男子の俺とキリトを置いてけぼりにして
恋愛話に花を咲かせていた。
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「なら俺たちはそろそろ帰るか」
「今度は私たちがそっちに行くと思うから、よろしくね」
「いつでもいいよ、お姉ちゃんたちなら」
こうして新婚夫婦はすぐ近くの自宅へと帰っていった。
「…まさか近くに引っ越してくるなんてね…」
「変な縁ね、本当に…」
ユカの言葉には本当に同意せざるを得ない…結構なときにまさかって場所でキリトと会うからな…などと思い返しているとなん
だかこの2年間、本当いろいろ会ったな…なんて再び思い出してしまった。前代未聞のログアウトの出来ないオンラインゲーム
にいろんな人と出会ったし、いろいろなピンチに陥ることもあったし逆にめちゃくちゃ楽なときもあった。
「これが…今の俺たちの日常なんだよな…」
「どうしたんですか?」
「…いや、もう普通じゃないことが普通になってきてるから」
俺の言葉に皆が同意し、少し自分の中でおかしくなったのか俺は笑ってしまった。それを筆頭に皆も笑い出す。本当にこんな平
和な時間が続けばいいのにな…
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