暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生と牛女
第五幕その二

[8]前話 [2]次話
「麦茶等を」
「麦茶はいいですね」
「先生もお好きですか」
「日本に来て好きになりました」
「そうなのですね」
「冷えた麦茶はいいですね」
 これが美味しいというのです。
「まことに」
「麦茶は冷えたものを飲みますね」
「あれが特に夏にです」
「いいですね」
「僕も大好きです、実は代用コーヒーの味ですが」
「代用コーヒー?」
「欧州にはこうしたコーヒーもありまして」 
 先生はこちらのお話もしました。
「コーヒーがない時にです」
「飲むのですか」
「コーヒー豆ではなく蒲公英から作りました」
「春のあのお花から」
「これが麦茶の味です」
「そうなのですね」
「普通は熱いものを飲むので」
 それでというのです。
「麦茶とはです」
「味が同じでもですね」
「あまり評判がよくありません」
「熱い麦茶は」 
 実際にと言う牛女さんでした、そのお話を聞いて。
「私は」
「飲みたくないですか」
「やはり麦茶はです」
「よく冷えたものですね」
「それしかないかと」
 麦茶といえばというのです。
「まさに」
「日本ではそうですね」
「ですから」
 それでというのです。
「どうしても」
「それではですね」
「はい、私は代用コーヒーを飲むとしたら」
 その時はといいますと。
「よく冷えた」
「アイスコーヒーですね」
「そちらがいいですね」
「僕もそう思います、今代用コーヒーを飲むなら」
 それならというのです。
「やはりです」
「冷えたものですね」
「アイスですね」
 こちらだというのです。
「日本に来てそうなりました」
「そうですか」
「といいますか」
 先生はさらに言いました。
「僕はイギリスにいて基本紅茶でした」
「紅茶派ですか」
「それでコーヒーは他国に行った時でないと飲まないで」
「代用コーヒーもですね」
「東欧に行った時に飲んだ位で」
「殆ど飲まれたことはないですか」
「はい」
 そうだったというのです。
「実は」
「馴染みのものではなかったのですね」
「イギリスは紅茶の国なので」
「私は紅茶も好きですが」
「日本の紅茶とは味が違うんです」
「そうなのですか」
「お水が違うので」
 そのせいでというのです。
「どうしてもです」
「味が違いますか」
「日本はお水が物凄くよくて」
「紅茶も美味しいですか」
「その美味しさに惚れ込んでいます」
 先生は牛女さんににこりと笑ってお話しました。
「僕は」
「そこまでですか」
「はい、ですから」
 それでというのです。
「牛女さんが紅茶を飲まれるなら」
「いいですか」
「日本で紅茶を飲めることは」
 まさにというのです。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ