天使とラブソングを……?(第5幕)
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(サンタローズ)
フレイSIDE
「いや、お父さん。流石に私でも解らないわ」
お父さんの説明無しに、流石のポピーさんもツッコミを入れる。
作戦名だけで理解できる人間がいるとは思えない。
「えぇ〜……マリーだったら即理解してくれるのにぃ」
「私たちをあの娘と一緒にしないで」
珍しくポピーさんと同意見だ。
「うん、じゃぁ簡単に説明するけど……この教会に足りないのはエンタメって事だよ」
「「「……………」」」
またしても沈黙が辺りを包む。
「お父さん……簡単すぎて説明になってないわ」
「そうだよリュカさん。この教会に限らず、エンタメのある教会なんて聞いた事無いよ!」
この一団の中で比較的お父さんよりのポピーさんとウルフさんまでもがツッコミを入れる。常人に付いていけるはずが無い。
「僕はこの教会の建て直しを依頼されただけで、他の教会の事など知らん!」
「……わ、解りました。では以後“教会”と言うのは、この“サンタローズの教会”の事を指す事としますが、兎も角も教会にエンタメがある訳ないでしょ!」
「リュ、リュカ……一応聞いて置くが『エンタメ』とは『エンターテインメント』の事だよな?」
「他の『エンタメ』を僕は知らん!」
“エンドレスでタメ息を吐く”の略?(笑) お父さんの事を嬉々として語るお姉ちゃんを見る私とお母さんの状態だ。
「リュカさん……そもそも教会にエンタメなんて神への冒涜になりませんか?」
この一団で比較的常識人のコリンズ様が、これまた常識的な事を言ってくれた。
最も常識人の私にはオアシスだ。
「その質問に答える前に、今後“神”と称する存在の事について確定させておこう。“神”とは、なんかこう……神々しいフワッとした存在の事を指し示すとする。あのヒゲメガネや貧乳女神の事では無い!」
ヒゲメガネってプサンさんの事よね? 貧乳女神って……あの異世界の神様の事かな?
「……で、教会にエンタメは冒涜についてだが、何もそれはエンタメに限らずとも内容によるよ」
また常識人の私には何を言ってるのか解らない事を言い出した。
理解出来てるのか出来てないのか(多分出来てない)お姉ちゃんだけが瞳を輝かせて頷いている。エンタメである。
「じゃぁ例え話をするが……『ウルフ君、格好いい』と言う台詞は、お前を冒涜してるか?」
「いえ……言葉だけだと褒めてます」
言い方次第と言う事かなぁ?
「じゃぁこの台詞に状況と発した者の感情を加えてみよう」
「状況と発した者の感情?」
皆が感じた疑問をウルフさんが代表して言ってくれた。
「ウルフ……お前はリュリュが大好きでプロポーズするんだ。『大好きですリュリュさん。結婚して下さい』って。そうした
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