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はじめての友達
第四章
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「自業自得でしょ、いじめしたら報いがあるのよ。わかった!?」
「・・・・・・・・・」
 加奈は泣きながらこくりと頷いた。
「わかったら二度としないことよ、いいわね。またしたらもっと酷いお仕置きするからね」
「・・・・・・・・・」
 加奈は泣きながら頷くばかりだった、だが長秀はここで言った。ベルが彼を見て余計に元気づけられた。
「それお姉さんもです、そんなこと止めて下さい」
「ワンッ」
 ここでベルも鳴いた、それも強く。
 そしてさらに彼女に鳴いた。
「ワンワンッ」
「何よその犬、噛むの?」
「ベルそんなことしないです、けれど本当にお姉さんが今しているのもいじめですから」
「止めろっていうの」
「そうして下さい」
「言うわね、けれどその犬何とかしなさいよ」
 見ればベルを見て怯んでいた。
「私犬嫌いなのよ」
「そうなんですか」
「そうよ、吠えたりしたら保健所の人呼ぶわよ」
「それが嫌ならもう悠木さんいじめないで下さい」
 長秀は咄嗟に言った。
「さもないとベルも怒りますよ」
「うう・・・・・・」
 彼女は長秀の言葉に怯んだ、そしてこう言った。
「わかったわよ、もうきつく叱ったりないわよ」
「お願いします」
「そうするわよ、じゃあ買いもの行くわよ。荷物は半分ずつね」 
「うん・・・・・・」
 加奈にこう言ってだった、彼女は妹を促してそのまま何処かに連れて行った。加奈は長秀をちらりと見ると彼女についていってその場を後にした。
 次の日の学級会の時間に長秀は雄太と共に加奈へのいじめを止める様に皆に言った。すると先生も怒って他に賛成する子も出てだった。
 加奈へのいじめは止まった、その後で加奈は長秀に言った。
「いじめていて御免なさい」
「いいよ、もう」
 長秀はそれはいいと返した。
「終わったことだから」
「そうなの」
「それよりもお姉さんは」
「もうああしたことしなくなったから」
「お家でもなんだ」
「ずっとお家でお姉ちゃんに何かあるとお父さんやお母さんより物凄く叱られていたけれど」
 それがというのだ、長秀から見るといじめにしか見えないそれが。
「なくなったから」
「よかったね」
「うん、お家のことも有り難う」 
 加奈は長秀に深々と頭を下げてお礼の言葉を述べた、それからは加奈はクラスでもいじめられず普通の女の子になった。長秀や雄太とも遊ぶ様になった。もう高慢だとか嫌なものは何処にもなかった。
 長秀は全てが終わってから家でベルにこう言った。
「あの時ベルに促されて決めていなかったらね」
「ワン」
 一緒に遊んでいるベルは鳴いて応えた。
「僕動けなかったかもね、動いてよかったよ」
「ワンワン」
「いじめなんて絶対に放っておいたら駄目だね」
「ワンッ」
 ベ
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