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猫が知らせるもの
第二章

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 その佐助を見てまどかはまた言った。
「佐助にしてもね」
「可愛いでしょ」
「まあね、けれどね」
「それでもっていうの?」
「変にお洒落し過ぎでしょ」
 こう言うのだった。
「本当に」
「そうかしら」
「ペットに服着せるのって私あまり好きじゃないしね」
 まどかは自分の好みの話もした。
「だからね」
「余計になの」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「余計に思うけれど。毛並みを整えるのはいいけれど」
「それでもなの」
「服まではね、けれど皆愛情は感じるわ」 
 それぞれのペットへのだ。
「それはいいわよ」
「そうなのね」
「ええ、少なくとも愛情がないよりはね」
「愛情なくてどうして一緒にいるの?」
 あかねはそれがわからないという顔で言った。
「一体」
「さあ。世の中色々な人がいるし」
「愛情なくても一緒にいるの」
「何か家に猫ちゃん沢山飼ってもほったらかしの人いるでしょ」
「ほったらかしなの」
「私もそうしているのかわからないけれど」
 それでもというのだ。
「そんな人もいるの」
「世の中わからない人もいるわね」
「だから色々な人がいるから。変な人もいれば」
 まどかはあかねにコーヒーを飲みつつ話した、それぞれのペットを見せる店だがコーヒーも中々美味い。
「悪い人もいるから」
「注意した方がいいのね」
「特にね」
「特に?」
「極悪人は優しい笑顔でね」
 それでというのだ。
「愛想よく近寄ってね」
「悪いことをしてくるの」
「そうしてくるから」
 だからだというのだ。
「注意してね」
「極悪人ね」
「極悪人も世の中にいるから」
「注意しないと駄目なの」
「あんた結構以上に天然だから」
 まどかはこのことは真剣な顔で言った。
「心配になるから」
「だからなの」
「そう、注意してね。あと生きものは善人か悪人かわかるから」
「佐助もなのね」
「佐助も見てね」
 注意してというのだ。
「よくね」
「そうしたらいいの」
「そうよ、悪人はね」
「特に極悪人は」
「一見したらいい人に見えて」
「愛想のいい笑顔で近付いてきて」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
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