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ソードアート・オンライン 剣が有るなら盾も必要じゃない?
剣と盾
デスゲーム始動
俺の妹はこんなに可愛いんです。
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手を乗せて頭を齧る。

「き、きゃああああああああ。」

予想通りに叫び声を上げる。その場で頭を抱えて叫ぶばかりで逃げる素振りを全く見せない辺り、実際に食されるとは思ってもいなかったのだろう、混乱しているのが良く解る。
これがアニメやゲームの世界なら、目が渦巻きになってぐるぐる回っていることだろう。
これは成功の兆しが見えてきた。もう一押しだ。

次の行動に移るべく、肩に乗せていた手を頬に持っていき鼻頭でも食してやろうか。なんて思ったところで、部屋の扉が「私壊れます。物理的に壊れます。」と言った爆発音にも似た音と共に開かれる。
同時にその先に移る女性の姿を見て、その扉は地獄の門へと名前を変える。

「忍君?何してるのかな?いっぺん死んで見る?」

鬼である。いや、姉である。キラキラとエフェクトの入りそうな笑顔を浮かべている辺り、まだ弁解の余地はあるはずだ。

「まて、これは誤解なんだ。男の部屋に勝手に入り込む事の恐ろしさを「だ・ま・れ」」

無かった。

「ウヴォア。」

最後まで言い切る前に俺の鳩尾に蹴りが入り、自然と口から出た声と共にベッドの上に吹き飛ばされる。もし胃に何かがいれば、それは虹色の何かとして噴出されていた事だろう。マーライオンの仲間入りだ。
そんな俺を呆れた表情で一括した後に、まだ混乱している妹の手を引いて俺の部屋を出て行く。

「まったく、実の妹にキスしようとするとは。信じらんない。」

凄い勘違いが聞こえたが、それを正す余裕など、悶絶する作業に没頭している今の俺には無い。

「で、でも、お兄ちゃんにご飯が出来たっ「いいのよ、あんな馬鹿ほっとけば。」」

部屋を出ることで混乱状態が溶けたのか、部屋の外で妹が言葉を発する。未だに俺の吐き気はハッスル。
部屋から遠ざかっていく足音を聞きながら思う。あんな事をした俺に、未だに食事の事を伝えようとしてくれている妹はとてもいい子に育ってくれていると。
両親が大手の電器メーカに勤めて、更に2人共に役職者である事から余り休みも無く、末っ子の面倒は俺と姉に任せきりになっている。
あの子はワシが育てた。
なので、優しい子に育ってくれている事がとてもうれしいのだ。
良い話に無理矢理持っていこうとしながら、痛む腹を撫でて起き上がる。

「やりすぎたか?」

寧ろやられすぎである。
キスしようとした発言からも解る通りに、そう勘違いされても仕方がない行動を取ってしまったのだ、明らかに過失なので文句は言えない。
だが、これで妹が勝手に我が城に入り込まなくなるのであればそれで目的は達成されるのだ、目標達成である、デモナンデダロウナミダガトマラナイヨ?
大きなため息を吐いて、沈んだ気持ちを切り替えると部屋を出る。

だが、ここで大きな
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