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剣と盾
デスゲーム始動
俺の妹はこんなに可愛いんです。
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βテストが終了して、現実世界に戻ってきた。

「知ってる、この天井を、俺は知っている。」

ナーヴギア越しに見える自分の部屋の天井ほ見つめながら冗談全快で呟く。

「あの、大丈夫ですか、兄ちゃん。」

恥ずかしい、凄く恥ずかしい所を見られた。
冷静に成れ、冷静に成るんだ。自分に言い聞かせてから視線を少しずらすと、そこに妹が心配そうな視線をこちらに向けているのが目に入った。
主に頭的な意味で。

「とっ、また勝手に部屋に入って。何時もノックしろって言ってるだろ?」

ナーヴギアを頭から外して妹を叱る事にする。べ、別に恥ずかしかったからじゃないんだからね。

「で、でも、ノックはしましたよ。何回叩いても返事がないので……。」

それはそうだ、今の今まで俺は仮想現実の世界にダイブしていたのだから。
ナーヴギアが脳から発せられる電気信号を全部シャットアウトしてしまっているのだから、現実に存在する身体を動かすことは出来ないし、バーチャルリアリティ世界で邪魔な現実世界での音等もシャットアウトしてしまう。
それを許可する設定も有るには有るのだが、許してしまうと面白みが無くなってしまうのも事実な訳で、そんな設定にしている者はまずいないだろう。

心配して様子を見に来てくれたのは解る。実に優しい子だと思うが、兄とは言え年頃の男の部屋に、思春期に差し掛かろうとしている妹が勝手に入り込むのはいただけない。
俺ももう16歳で高校生なのだ、色々と不味いタイミングなんてのも有ったりする訳で、極力部屋の鍵は閉めているのだけれど、今回は別に不味い事をしている訳でもないので鍵は閉めていなかった。
閉めていなかった俺も悪いのかもしれないが、やはり勝手に入り込むのは良くないのだ。家族とは言え最低限のマナーだとは思うのでしっかりと釘をさして置く事にする。

「勝手に女の子が男の部屋に入ってしまうとな、男は須らく其れを食べなきゃならなくなってしまうんだぞ。」

「へ?今までお兄ちゃんが私を食べたことはありませんよ?」

以前にも何度か部屋に勝手に入り込んだ経験談から意見を述べてくる。我が妹ながら純粋な意見で返してくれる。
思春期にさしかかろうとしている女の子なら「そんな事あるわけ無いじゃないですか。」とか「破廉恥です、スケベです、エッチです。」とか返ってきそうなものではあるが。うん、このまま純粋に育ってほしい物だ。
だが、これはこれ其れは其れである。
今までも勝手に部屋に入り込むたびに何かと対策案として色々と吹き込んできた物の、見ての通り其れが成功していないのは明らかだったので、今までと違い実行に移してみることにしよう。うん、そうしよう、物理的に。

「ふむ、ならば今回は頂く事にしよう。そうしよう。」

言うが早いか、早速肩に
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