雀蜂は鎮守府を殺す毒針足り得るか?-side A-
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
む所を感じたが……」
そう聞いて大淀が大きな溜め息を漏らす。
「ホント、何でそういう変な勘は良く働くんでしょうかね?提督は」
そう言って取り出したのは1通の大きな茶封筒。青葉のサインらしき物がある事から、青葉に頼んでおいた調査結果の報告書だと解る。早速封を開け、中の紙をペラペラと捲りつつ目を通していく。
「……へ〜ぇ、あのホーネットは諜報組織のエージェントの可能性アリか。まぁそうだろうな、恐らくはCIA辺りか?」
CIA。アメリカ中央情報局の略称で、通称はラングレー。主な仕事はアメリカの政策方針を決定するための外交情報等の諜報とされているが、アメリカと敵対する指導者の暗殺や拷問、親米政権樹立の為の戦闘への参加等の直接的な戦闘に関わる部署もあるとされている。
「CIAは大統領直属の組織ですからね、あの大統領ならやりかねないでしょう」
「俺あのオッサンにとことん嫌われてそうだしなぁ。大統領辞める直前でもそれぐらいの嫌がらせはしてきそうだ」
今は選挙戦で負けて不正だって騒ぎ立ててるんだっけか?あのオッサンも往生際が悪いねぇ全く。
「目的は鎮守府の破壊工作でしょうか?それとも情報の漏洩?」
「それとウチの艦娘の引き抜き工作とかもあるかもなぁ。なんのかんの言って、ウチの連中は経験豊富だしな」
自慢になるかもしれんが、ウチの艦娘はどの娘も他の鎮守府に所属が変われば一線級の戦力を張れるだろうと自負している。それに蓄積されたノウハウが他国に漏れれば、世界的なスパンで見れば戦力の底上げになるかも知れんが、そうなると日本に対する裏切りだとか騒ぐ奴がいそうだ……特に横須賀のモアイ像辺りが。
「まぁ、ウチの娘達に限っては提督を裏切るだなんて万に一つも有り得ませんが」
そう豪語したのは加賀。
「ですね。皆さん提督の事大好きですし?それに裏切ったりしたら報復が恐ろしいですし」
「おい腹黒眼鏡、それだと俺が恐怖政治強いてるみたいじゃねぇか」
「いえ、報復するのは艦娘の皆さんですよ?」
「……そっちの方がこえーよ」
とりあえず、案内した連中に任せてみますかね。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ