74 文化祭の緊急事態
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かよ子は石松に聞く。
「その相手はどんなの?」
「まだわからぬ。だが、応援としてこちらからもこの者が来てくれた。名はエレーヌという」
「どうも、こんにちわ。私もお力になれるように頑張ります。どうかご共闘を・・・」
エレーヌという西洋人のような女性が挨拶した。
「あ、はい」
「な、何が起きてるんだい!?」
藤木は顔も唇も真っ青にして質問した。
「変な奴が攻めて来たかもしれねえんだ」
大野が答えた。
「へ、変な奴!?」
「ああ、前に変な奴が学校に襲ってきたりしてただろ。そのような奴だよ」
「え、ええ!?」
藤木は怖がった。
「そうだな、藤木君達は避難した方がいいな。ただし、藤木君。逃げる時はかず子ちゃんと一緒に逃げ給え。一人で逃げるなよ」
三河口は藤木にそう告げる。
「え、どういう事だい?」
「君は、この笹山かず子ちゃんが好きなんだろ、彼女を精一杯守り抜けよ!」
「う・・・!」
藤木は動揺した。
「俺達は叔母さん達や他の皆と合流しよう!策を立てねば!」
「う、うん!」
かよ子はこの時に備えて杖を持っていておいてよかったと思った。そして、おっちょこちょいをしないようにと気を付けながら。
「奏子ちゃん、かず子ちゃんと藤木君達と一緒にいてあげられるかい?」
「え、うん、いいわ、あ、三河口君・・・」
「え?」
「怪我しないでね・・・」
「う、うん・・・」
奏子は三河口が兄に暴行された現場を見ていた為、あと彼が好きな事もあったのか気を使いたかったのだ。
「北勢田、濃藤と合流しよう」
「そうだな」
皆は濃藤とその妹のすみ子を捜した。
「私達はどうする?」
「そうね、一旦校舎の中に行こうか」
奏子は笹山達を誘導した。
「では、某達も別行動を足らせていただく」
「うん!!」
石松、エレーヌとも別れた。
かよ子達はすみ子ら組織「義元」の面々を捜す。
(すみ子ちゃん達も大丈夫かな・・・)
その時、奈美子達と遭遇した。その旦那や三河口の兄・響もいた。
「あ、隣のおばさん!!」
「まきちゃん、健ちゃん、かよちゃん達も!」
「奈美子ちゃん、大変よ!健君達によるとまた『敵』が来たらしいの!」
「は!?」
だが響には言っている意味が通じない。
「お前、またくだらねえ事やってんじゃねえだろうな!?」
「じゃあ、お前は一人で文化祭楽しんでやがれ!」
「あ、てめえ!!」
「やめてよ、こんなところで兄弟喧嘩してる場合じゃないよ!!」
かよ子は思わず制止に振り切った。
「かよちゃん・・・!!」
「お兄ちゃんはくだらない事なんかちっともやってないよ!!今までで何度か私達に協力してくれたし、助けて貰ったもん!三カ月前の大雨の時だって、赤軍の人とかと一緒に戦ってくれたし
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