第106話
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言え。奴を甘やかす必要がない事はお前も、重々理解しているはずだ。」
「全くだね。君も大切な後輩の為にも、いい加減”本気”を出したまえ。君のその態度が、軍内の者達に伝わる事で君が直接指導したリィンやステラの顔を潰すことに発展する可能性も十分にあるのだよ?」
「へいへい……ったく、仕方ねぇな。」
顔に青筋を立てたカイルの意見に同意したフェルディナントに注意されたフォルデは溜息を吐いて答え
「では、今回のリィン隊の機甲兵の部隊はフォルデ先輩に指揮してもらうという事でお願いします。その代わりステラは俺の部隊に入ってくれ。」
「わかりました。」
「今回の作戦で一番負担をかけてしまうことになるのは二つの戦場で戦う事が求められているベアトリースの部隊だが……ベアトリースの部隊は上級魔族達ばかりで形成されているのだから、気遣いは不要どころか、期待させてもらっていいよな?」
「無論だ。誇り高き”飛天魔”にとって連戦等苦ではないどころか、腕がなる話だ。リィン様は大船に乗ったつもりで我らが挙げる戦果を待っているといい。」
ステラの後に話を振られたベアトリースは堂々とした様子で答えた。
「ああ、そうさせてもらう。フランツとアメリアの部隊は、俺の部隊と鉄機隊と共にログナー侯爵家の屋敷を襲撃してくれ。」
「了解。」
「うん、いいよ!」
「そしてルシエルの天使部隊はルシエルの策通り、俺達と共にルーレに潜入後は空による監視で紅き翼の対処を任せる。」
「ええ、彼らの対処については私達にお任せください。」
「やれやれ……かつてのリィンのクラスメイトであった者達は実際どれ程の使い手なのか確かめる為に刃を交えたかったのだが……今回は縁が無かったと諦めるしかないな。」
「まあ、敵を殺すこともできない”腰抜け”ばかりの人達とはいえ、仮にも内戦を潜り抜けて内戦終結に大きく貢献したのですから、実力は”それなり”にはあるでしょうね。」
「そうだな……それに、トールズ時代のリィンの担当教官もそうだが、紅き翼に協力している連中の中にはエレボニアの二大武門の片割れの達人クラスに加えて、リベールの異変の際にリウイ陛下達と共に異変の原因の浮遊都市に乗り込んで結社の連中ともやり合った遊撃士達もいるから、俺達も油断していたら足元をすくわれかねない連中である事は確かだな。」
溜息を吐いて残念そうな表情を浮かべているディミトリの言葉を聞いたリシテアは静かな表情で呟き、クロードは冷静に分析していた。
「―――ルシエル、でしたか。紅き翼と何度か刃を交えたことがある私から忠告しておきますわ。――――――彼らは未熟者ばかりとはいえ、決して侮っていい相手ではありませんわ。実力もそうですが、何よりも彼らにはどの
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