第百六十話 見られる動きその三
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「能力あるから、というか能力はね」
「努力で、ですね」
「何とでもなるものよ」
「どの世界でも」
「あんたに最初に会った時から言ってるわね」
「はい」
そうだとだ、アマードも答えた。
「そのことは」
「人はそこで何とでもなるし」
それにというのだ。
「無碍に自分を駄目だとか思ったらね」
「よくないですね」
「そして下らないことを言う奴もいるわ」
軽い気持ちで人を傷付ける言葉を言う輩がというのだ。
「そんな奴はどうせ大した奴にならないわよ」
「そうですか」
「当たり前でしょ、下らないことを言う奴は下らない人格だから言うのよ」
そうした下らないことをというのだ。
「自分を高めることもしないから」
「低いレベルのままですか」
「だからね」
それ故にというのだ。
「もうね」
「低いレベルのまま留まって」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「幾つになっても変わらないわ」
「そうした人の言うことはですか」
「気にするだけ時間の無駄よ」
「その暇があったらですね」
「努力することよ」
それが大事だというのだ。
「何かに対してね」
「それで僕もですか」
「そうよ、励むことよ」
努力、それにというのだ。
「いいわね」
「そうなんですね」
「ええ、じゃああんたはうんこが喋ってうんこの言うことを聞くの?」
「うんこですか」
「言っておくけれどこのうんこは人の知能を持っていないわ」
アレンカールはアマードに真面目な顔で話した。
「うんこの知能を持ってるのよ」
「あの、それは」
「うんこは肥料にしかならないわね」
「はい、それは」
「まあうんこは他にも使い道があるけれど」
それでもというのだ。
「汚いものでしょ」
「そのうんこの言うことを聞くか」
「普通は聞かないわね」
「はい、それは」
実際にとだ、アマードは答えた。
「聞かないです」
「そうでしょ、だからね」
「下らない人即ちうんこですね」
「その通りよ、うんこの言うことは聞かないことよ」
「それが大事ですか」
「もっともうんこを撒き散らす奴はやっつけておかないとね」
「といいますと」
アレンカールのその言葉には怪訝な顔で尋ねた。
「どういうことですか」
「この場合のうんこは害毒でね」
「それを撒き散らす輩はですか」
「やっつけておかないとね」
「駄目ですか」
「中には一度やっつけても他の場所で続ける」
アレンカールの口調は軽かったがその表情は真剣なものだった、その真剣な顔でアマードはに対して話すのだ。
「そうした奴はもうね」
「何度処罰してもですね」
「変わらないわ、さっき言ったけれどうんこはまだ使えるわ」
汚いものの代名詞であるこれはというのだ。
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ