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夢幻水滸伝
第百六十話 見られる動きその一

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               第百六十話  見られる動き
 赤道直下に入った、するとアレンカールは自ら海に飛び込んだ。そしてそこから上がって仲間達に言った。
「これで儀式は終わりね」
「ああ、こっちの世界でもこうしたことはする」
 インペルはアレンカールを連合軍水軍の旗艦ネルソン=マンデラに彼を引き上げつつ応えた。
「海の儀式はな」
「そういうことね」
「しかしな」
 それでもとだ、アレンカールに言うのだった。
「棟梁の自分が入るとはな」
「志願してよね」
「それはな」
 どうかと言うのだった。
「少し驚いたわ」
「一回やってみたかったのよ」
 それでとだ、アレンカールはインペルは笑って話した。
「だからね」
「自分から言ってか」
「入ったのよ」
「そうしたんか」
「そう、それに棟梁のあたいが入ると」
 そうすると、とだ。アレンカールはさらに話した。
「場も砕けるしね」
「雰囲気もよおなると思ってか」
「したのよ」
「そやねんな」
「そうよ、それにこれから泳ぐつもりだったし」
「それは鍛錬でやな」
「そうよ、水泳も鍛錬のうちでしょ」
 身体を鍛える、そのこともあってというのだ。
「それじゃあこれからね」
「泳ぐか」
「そうするわ」
 こう言うのだった。
「今度はプールでね」
「エルドラドの中のな」
「そうするわ」
「それがええ、海で泳ぐにしてもな」
 どうかとだ、インペルは話した。
「やっぱりな」
「どうしてもやな」
「そや、動く艦隊の間で泳ぐとな」
「置いていかれたりスクリューに巻き込まれてね」
「危ないわ、鮫とかモンスターも出るし」
 このこともあってというのだ。
「それでね」
「せんことや」
「そういうことよね」
「そやから泳ぐのはな」
 それはというと。
「プールで泳ぐことや」
「そうしないと駄目ね」
「絶対にな、ほな今からやな」
「エルドラドに戻るわ」
 こうインペルに言う、見れば今の彼は黒の水泳用のビキニパンツ姿である。体格は引き締まっていて鞭の様だ。
「そうするわ」
「そうしてやな」
「プールで泳ぐわ」
「わかった、ほなな」
「ええ、勿論水軍の将兵達もね」
「泳ぐことはやな」
「奨励するわ、艦艇の中にいてもね」
 それでもというのだ。
「運動はしないとね、特に水軍だとね」
「泳げんと意味ないからな」
「ええ、若し艦が沈んだ時に泳げないと」 
 それこそというのだ。
「助からないわ」
「そやから絶対やな」
「泳げる様にしかも上手になって欲しいから」
 だからだというのだ。
「水軍の将兵の人達にはね」
「いつもやな」
「毎日でも時間があれば」
 即ち軍務に就いている時間以外はというのだ。
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