第四百二十九話 出会いの後でその十
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「あんたみたいに嫌がるならな」
「されないのですのね」
「俺もな」
「では絶対に嫌という人は」
「俺も何もしない」
断言であった。
「絶対にな」
「する時点で駄目だよね」
さちは原点を指摘した。
「セクハラって」
「した時点でシベリア送りにすべきだ」
マリア=ラスプーチンは言い切った。
「最早な」
「それがいいよね」
「そうだ、それは絶対だ」
「僕もよくないと思うよ」
出久は真面目なのでこう言った、ただ彼はシベリア送りが極刑であることを知っていてそれでこうも言ったのだ。
「それは、けれど」
「何がけれどだ」
「シベリア送りはね」
出久がどうかというのはこのことだった。
「やり過ぎじゃないかな」
「ロシアでは普通だが」
「他の国では違うからね」
「本当にロシアだと普通よ」
ロシア代表の盾無もこう言う。
「時代によっては理由なしによ」
「送られていたんですか」
「ええ、普通にね」
「恐ろしいですね」
「というか無茶過ぎるだろ」
流石の克己も盾無の今の話にはこう言う。
「理由なしであんなところに送るとかな」
「だから時代によってよ」
「時代によっても普通はねえからな」
「けれどそれがロシアなのよ」
「恐ろしい国だな」
「あっ、本当に普通だよ」
他ならぬロシアも平然とした顔である。
「僕の上司の人街消したり暇だから拷問する人いたし」
「イワン雷帝ですね」
晴彦にはその上司が誰かすぐにわかった。
「凄い人でしたね」
「他にもこういう手の人いたし」
「シベリア送りもですか」
「普通にね」
「理由なくですか」
「もう反革命とか言って」
一応理由はあるにはあった。
「送っちゃうんだ」
「裁判もなしで、ですね」
「その場で最初から判決決まっていてね」
「恐ろしいですね」
「全くだな、私も色々あったが」
テレジアも引いて言う。
「その時のロシアにいなくてよかった」
「まあ口減らしにはええと思うけど」
アナスタシアはそうした意味では認めた。
「せんに越したことはないで」
「というか寒いのは駄目だよ」
ヘスティアはその時点でだった。
「身体が冷えるのはよくないんだよ」
「あの、そう言ってますけれど」
ヘスティアにたまが突っ込みを入れた。
「ヘスティアさんの服装は」
「冷えますよね」
つばさも突っ込みを入れた。
「そうも」
「冬はかい?」
「寝られる時はいつも下着ですし」
つばさはこのことも指摘した。
「身体冷えませんか」
「そう言う君もスカートが短いぞ」
ヘスティアはつばさの脚を見ている、制服のスカートから奇麗な脚がこれでもかと見えている。その脚を見つつの言葉だ。
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