第四百二十九話 出会いの後でその二
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「そう考えるとメリダお嬢様にとっていいことだ」
「そうね、すっかり明るくなって」
ロゼッティも言ってきた。
「そちらのお嬢様にとってどれだけいいことか」
「わからないな」
「そう言えるわね」
「そう思う」
「このままいったら」
ロゼッティはさらに言った。
「そちらのお嬢様はさらにね」
「強くなられてだな」
「そしてよ」
「神も倒されるか」
「そうなると思うわ」
「そうか、ならだ」
そう聞いてだ、クーファは言った。
「俺としてはだ」
「お嬢様をそうなる様になのね」
「導かせてもらう」
是非にというのだ。
「ここにいる皆と共にな」
「あんただけじゃないのね」
「今はこれだけの人がいるからな」
だからだというのだ。
「俺はあくまでその一人だ、だが」
「それでもなのね」
「その第一でありだ」
メリダを導く者のというのだ。
「そのうえお嬢様の背中をお護りする」
「そうするのがあんたってことね」
「そういうことだ」
「成程ね、何かね」
ロゼッティはクーファのその考えをここまで聞いて微笑んだ、そのうえで彼に対してこうしたことを言った。
「あんたも変わったじゃない」
「そうか」
「前はそんなこと考えなかったでしょ」
「考えていたと言えば嘘になる」
「そうね、それならよね」
「俺はお嬢様をお護りして」
そうしてというのだ。
「戦っていく」
「そしてスサノオにも勝つのね」
「そうしていく。それとだが」
「それと?」
「これからだ」
ここでだ、クーファは。
自分のところに来たイサミを見つつこう言った。
「今から料理を楽しむことになるが」
「メニューは何がいいかっていうのね」
「何がいい」
「いきなりそう言われても」
ロゼッティはクーファにどうかという顔で返した。
「ちょっとね」
「困るか」
「今まで食べるお話してなかったじゃない」
「そうだったな」
「それでいきなり何がいいって言われても」
そう聞かれてもというのだ。
「正直ね」
「返事に困るか」
「どうもね」
「それならパスタやピザでいいですか?」
イサムはロゼッティの戸惑いを見て気さくに提案した。
「作るものは」
「そうしたものなの」
「はい、俺達に任せてくれますか」
「どうでしょうか」
タクミも言ってきた。
「ここは」
「それじゃあね」
「はい、作らせてもらいましょう」
「じゃあ兄ちゃん今からね」
「作るぞ」
タクミは双子の弟に応えてだった、そうして。
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