第四幕その五
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「そのままでいてもいいよね」
「そうそう、竹林ってね」
「そうした場所なんだよね」
パンダさん達も言います。
「笹が風に揺らぐ音もいいし」
「そうした音を聞きつつ静かにいるのもいいよね」
「そのままお昼寝したりね」
「そうして過ごすこともいいよ」
「何かね」
こうも言うオジョでした。
「詩も詠みたくなるね」
「漢詩ですね」
詩と聞いてです、神宝が言ってきました。
「その場合は」
「中国語の詩だよね」
「はい、そうです」
「オズの国は英語だからね」
「英語の詩になりますね」
「そうなるね」
「そうですね」
神宝もそうだと頷きます。
「その場合は」
「そうだね、じゃあね」
「それならですね」
「英語の詩を詠んでみようか」
「今からですね」
「そうしようか」
こう言うのでした。
「それで遊ばない?皆で」
「詩を詠んで遊ぶんですか」
「漢詩じゃないことは神宝には残念かも知れないけれど」
それでもというのです。
「どうかな」
「何か詩を詠んで遊ぶことは」
神宝はオジョの言葉を聞いて言いました。
「これまでなかったです」
「そうなんだね」
「はい、ですが」
それでもというのです。
「面白そうですね」
「それじゃあ」
「これからね」
まさにと言ってです、そうしてです。
他の皆もそれならと言ってです、そのうえで。
竹林の中で皆で車座になって座って詩を作ってみました、そうしていると不意にでした。
オズマは一作詠んでから言いました。
「出来たけれど」
「どうなの?」
「竹を詠むっていいわね」
こう言うのでした。
「竹林の中で」
「そうなのね」
「ええ、何かこうね」
オズマはビリーナに微笑んで言いました。
「静かな自然の中に身を置いてね」
「そうしてその自然を詠む」
「そのことがね」
どうもというのです。
「いいわね、お花や海を詠むのもいいけれど」
「竹もなのね」
「いいわ」
こう言うのでした。
「本当にね」
「あたしも詠んでみたけれど」
ビリーナは自分が書いたそれを見つつ言いました。
「どうかしらね」
「自分ではどう思ってるの?」
「あたしらしさが出てね」
それでというのです。
「いいと思うわ」
「自分でいいと思っていたらいいでしょ」
オズマはビリーナに微笑んで答えました。
「詩は」
「そうなの」
「そう、だからね」
「あたしがいいと思っていたら」
「それでいいでしょ。それでどう思ってるのかしら」
「いいと思っているわ」
実際にとです、ビリーナはオズマに答えました。
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